【レビュー】簡単に設置できるコンパクトな無線LANルーター&Wi-Fi を拡張するリピーター dodocool DC38 DC39

モデムはあるけど Wi-Fi 環境がない、Wi-Fi 環境はあるけど部屋全体に届かない。そんなネット環境の問題を抱えている人の需要を満たす製品を2つ紹介します。
今回紹介する商品の特徴は、大きく分けて3つの役割を担っています。
- モデムと接続してネット環境を拡張するルーターとしての役割
- ルーターと接続して Wi-Fi 環境を構築するアクセスポイントとしての役割
- 届かない Wi-Fi の電波を拡張するリピーターとしての役割
まずこれら3つ全てを担うことができる製品がこちら。
既に販売が終了してしまったので、同等の機能を持つ人気の商品である TP-LINK のルーターのリンクを掲載しておきます。
そしてルーター機能を排除し、リピーターやアクセスポイントとして利用できる製品がこちらです。
こちらも販売が終了しているので、同等の機能を持つ商品のリンクを掲載しています。
今回 dodocool 社の提供によりレビューを行っておりますので、予めご了承ください。
コンパクトで必要最小限の機能を有した DC38
- 本体
- 説明書
説明書は一部英語表記のみとなりますが、設定関連は日本語のマニュアルがあります。細かい設定はパソコンからアクセスして行う必要があるので、ご注意ください。
製品仕様
- 2.4GHz Wi-Fi 対応
- IEEE 802.11 b / g / n 規格に対応
- WPS 対応
- 最大通信速度: 300Mbps
- 利用可能モード: ルーター、リピーター、アクセスポイント
- WAN/LAN ポート: 1つ
- LAN ポート: 1つ
- 重量: 90g(実測値)
本体を直接コンセントに刺して使用するタイプの製品です。手のひらサイズのコンパクトさなので、場所をとらず設置することが可能です。
ルーター/アクセスポイント/リピーターの違いって?
冒頭でどのような機能を持っているか軽く触れましたが、これらの役割の違いについて簡単に説明しておきましょう。
◆ ルーター
まずルーターとは、同じネットワークに複数台の端末を接続するために必要となるものです。例えばインターネット回線のモデムは、通常1台の端末しか接続することができません。中には複数台接続できる機能もありますが、それは既にルーターの機能を兼ね備えているモデムになります。
つまり、ルーター機能のないモデムの場合、モデムとルーターを LAN ケーブルで接続することにより、ルーター側の方で複数台の端末をネットワークにつなげる処理をしてくれるようになるのです。
◆ アクセスポイント
スマートフォン等で Wi-Fi を接続する時に、どこに接続するか選択することがあります。その選択先がアクセスポイントです。ルーターモードで利用している場合も、無線 Wi-Fi を利用することができるので、初心者には言葉で理解するのが難しいかもしれません。
本来ルーター上では、前述の通り複数台が接続できるように処理するプログラムが動いています。もしここでルーターに別のルーターを接続してしまうと、処理が重複してかなりややこしい状態になってしまうのです。そこでアクセスポイントモードに切替えることで、ルーターとしての分配機能を停止して、ネットワーク接続の受け入れ口としてのみ機能するように設定できるのです。
つまり、モデムに接続する場合はルーターモード、ルーターに接続する場合(ルーター機能を持つモデムに接続する場合を含む)はアクセスポイントモード(APモード)に設定すると効果的ということです。
◆ リピーター
前述の2つと異なり、これは Wi-Fi の電波を広げるための役割を担っています。Wi-Fi の電波は発信機から離れれば離れるほどアンテナ感度が弱くなります。そこでリピーターを間に挟むことにより、リピーターが Wi-Fi をキャッチして、弱くなった Wi-Fi の電波を増幅してくれるのです。
例えば、家の中で一部の部屋に Wi-Fi が届かないような場合に、どこかの部屋にリピーターを設置することで、全ての部屋に Wi-Fi が行き届くようにすることができるのです。
3種類全ての機能を備えた DC38
DC38 の最大の特徴は、手のひらに収まるその大きさです。必要最小限の機能を持ったルーターと言えるでしょう。ご覧の通り LAN ケーブルを挿すポートが2つしかないため、1つはモデム接続用に使う関係上、ネットワークに複数台接続できると言っても、有線接続できる端末は1台だけとなります。
その代わりに Wi-Fi 環境を使って複数端末を接続させることができます。ルーターとして必要最小限な機能しかありませんが、その分は価格に反映されているとお考えください。
各種設定はパソコンから実施
一般的なルーターと同様に、ブラウザからアクセスすることで各種ネットワーク設定が行える機能が用意されています。例えばここから Wi-Fi の接続先名やパスワードを好みのものに変更することができます。
この画面の利用方法については説明書にも詳しく記載されています。ただ説明書のサイズが小さく、少し読みづらい部分もあるので、もう少し大きいものを用意してもらえたほうが嬉しかったですね。
最新の Wi-Fi 規格 11ac に対応していないので注意
こちらの製品、最大通信速度が 300Mbps となっています。最新の 11ac であれば 6.9Gbps まで対応してくれるのですが、そこまでは対応していません。ただ、一般的なネットサーフィンや動画閲覧においては 300Mbps で性能としては十分に満足できます。
ネットワークを介してギガ単位のファイルをやり取りする状況においても、そこまでストレスなく移動できるので、11ac に対応していないことについては難しく考える必要はありません。
僕の利用用途はリピーター&予備のルーター
リピーターとして使うのであれば、LAN ケーブルを必要としません。また、電源があればそこに挿すだけで利用することができます。僕は家の中で電波が届きにくい部屋に、こちらの製品を設置して Wi-Fi アンテナを増幅させています。
このリピーターのおかげで、アンテナが4本中2本しか立っていなかった部屋も問題なく4本立つようになりました。Wi-Fi 感度が低いと閲覧している動画が途中で止まってしまったりすることもあったので、リピーターとしては大活躍しています。
また、現在は別の製品をルーターとして利用しているのですが、そもそもルーターは消耗品なのでしばらく使っていると壊れてしまいます。そのような状況に陥ると、一時的にモデムへ直つなぎせざるを得なくなります。うちのモデムはルーター機能がなく1台しか接続することができないため、ルーターが壊れると仕事にも影響が出てしまいます。
ルーターが壊れて困った時に一時的に回避できるように、ずっと安価な予備ルーターを探していた。そんな中、この DC38 は2,000円台と安く必要最小限の機能は兼ね揃えているので、待機用のサブルーターとしても僕の需要を満たしてくれる製品でした。
販売終了に伴い、同等の機能を持つ別製品のリンクを掲載しています。
コンセント直つなぎゆえの問題
この製品自体に直接プラグが付いている関係上、2連のコンセントに挿すと片方の差込口に干渉してしまうので気をつけてください。延長ケーブルを使って接続すれば回避できるものの、壁挿ししなければこの製品を購入するメリットは半減してしまいます。
最もオススメな設置場所は、エアコン用のコンセントです。高い場所に設置することでより遠くまで届くようになり、また目線よりも上に置かれるので邪魔にもなりません。ただ、エアコン用コンセントが空いてるほうが珍しいので、もし余っていたらそちらを利用してみてください。
ルーター機能が不要であればリピーターに特化した DC39 がおすすめ
- 本体
- 説明書
前述の DC38 からルーター機能を除いたものが、こちらの DC39 になります。基本的な製品仕様は DC38 と同じになります。
製品仕様
- 2.4GHz Wi-Fi 対応
- IEEE 802.11 b / g / n 規格に対応
- 最大通信速度: 300Mbps
- 利用可能モード: リピーター、アクセスポイント
- LAN ポート: 1つ
- 重量: 51g(実測値)
この製品を利用するは、既に Wi-Fi 環境が整備されていることが前提条件になるので気をつけてください。この機器で Wi-Fi の電波を受信することで、そこから電波の届く範囲を拡張するのをイメージしてもらうと良いでしょう。
アクセスポイントとしても使える
この DC38 はサイドに LAN ポートを1つ備えています。ルーターと有線接続して、アクセスポイントとして利用することもできます。
ただ LAN 接続すると空きポートが無くなってしまうので AP としての使い勝手は悪いです。あくまでもリピーター専用機として捉えておいたほうが良いでしょう。
必要最小限の構成で使い方も簡単
この DC39 には物理スイッチが1つしか付いていません。大元のアクセスポイントやルーターに接続するための WPS ボタンです。こちらを2秒ほど押しっぱなしにすることで、接続できるようになります。
なお、このリピーターから接続する先は、ブラウザ経由で設定します。一見難しそうですが、説明書通りに操作すれば簡単に設定することができます。
やや気になる発熱
ルーターやリピーター、AP として使う以上、基本的には24時間起動しっぱなしになります。一般的にこのような機器は発熱するものですが、サイズがコンパクトなこともあってやや発熱量が大きいのが気になるところです。かといって、何か動作上の不具合が起こっているわけではないので、ここもさほど問題視するほどではないかもしれません。
ルーター付きなら DC38 ルーターが不要なら DC39 を!
上記で紹介した製品はどちらもコンパクトで、機能性は必要最小限のものしかありませんが、その分価格が抑えられています。より安い価格でルーターやリピーターを探している人にはちょうど良い製品なので、気になる方は以下から詳細を確認してみてください。
販売終了に伴い、同等の機能を持つ別製品のリンクを掲載しています。
以上、dodocool のコンパクトな無線LANルーター&Wi-Fi を拡張するリピーターの紹介でした。