AdSense が停止にならないために違反となる禁止事項を具体的に把握しておこう

ブログや Web サイトに掲載する広告として最もメジャーな Google AdSense ですが、掲載するコンテンツの内容に対する明確なルールがあります。サイトの記載事項が規約違反と判断された場合 AdSense の配信停止を招くため、運営者は必ずルールを守るよう心掛ける必要があります。
かく言う僕も、かれこれ7年ほど前に停止措置を受けた実績があります。AdSense 停止の通告メールは心情的にもよろしくありません。広告を掲載するのであれば、広告元や運営会社の信用を損なうようなことは避けなくてはいけません。そのためにも AdSense プログラムポリシーをきちんと把握しておくことが重要になります。
広告配信停止措置に留まらず、アカウント凍結に至ることもあります。そうなってしまっては手遅れです。AdSense のポリシーについて、これまであまり意識していなかった人は、今一度サイト内容を見直してみましょう。
広告クリックに関する禁止事項
自分でクリックしてはダメ
これは基本中の基本です。あくまで閲覧者のための広告であって、運営者に見せるためのものではありません。自分でクリックして収益を上げる行為が NG であるのは自明であります。
しかし自分が興味のあることを記事にしているため、中には気になる広告が表示されていることもあります。それでもクリックは NG です。どうしても広告の記事にアクセスしたいのであれば、ブラウザ版 Chrome の拡張機能である Google Publisher Toolbar を導入してみてください。
ツールバーを開いて右下にある広告オーバーレイの設定を ON にしておくと、自身の広告が表示されている部分に色が付いて表示のされ方が変わります。その状態でクリックすると、広告情報の画面がポップアップ表示されるので、そちらに記載のあるリンク先URLをクリックすれば、自己クリックとしてではなく広告主のサイトを閲覧することができます。
クリックの誘導禁止
例えば広告の直前に「こちらをクリック」といった、クリックを促すような構成にしてはいけません。これは閲覧者によって勘違いしてクリックしてしまう可能性があるもの全般に言えることです。ランキングサイトや SNS のシェアを誘導するような記載をしている人は注意が必要な項目になります。
文言だけに限らず、矢印のような画像を配置することも違反となります。
あくまでもその広告の内容を見る目的以外で閲覧者がクリックすることが無いように、レイアウトを考慮してあげる必要があります。サイト内のコンテンツと混同しないことが大前提です。デザイン上、邪魔になってしまうのであれば、広告自体を外すことも検討してください。
広告ユニット上に掲載できるラベルは「スポンサーリンク」や「広告」に限られます。「お買い得情報」のような誤解を招く表記をしないようにしましょう。
第三者への依頼は NG
勿論、知人にお願いすることも NG です。見つからなければ良いと思うかもしれませんが考えが甘いです。いつも同じ人が、同じサイトの広告をクリックしていたら、すぐに見つかってしまいます。
逆に第三者の不正クリックにより AdSense が停止してしまった場合、復旧させるための対応が難しくなります。確実に自分の首を絞める行為になるので気を付けてください。
広告掲載における禁止コンテンツ
アダルトコンテンツ
AdSense ネットワークは一般向けと見なされています。そのため、ポルノ、アダルト、または成人向けコンテンツを含むサイトに Google 広告を掲載することはできません。サイトのコンテンツの中に職場の人や家族の目に触れると困るような内容がある場合、そのサイトは Google 広告の掲載に適さない可能性があります。また、アダルト コンテンツのページに検索向け AdSense(AFS)の検索ボックスを設置することはできませんのでご注意ください。
ざっくり言うと18禁サイトは NG です。指標としては子供が見ても問題ないサイトであることを意識してください。Google はアメリカの企業なので、この辺りの扱いは日本より厳しいです。肌の露出が多い画像を載せたり、フェチ系も駄目です。出会いを斡旋するサイトも違反となります。
水着の判断は難しい
以前、水着を来たアイドルが表紙の写真集の画像を、Amazon の広告として掲載していたら停止処分をくらった事例もあります。実際に、水着に関してはどこまで許容範囲か線引が難しいものとされています。ただリスクを冒してまで掲載するくらいなら、画像を載せない、または載せるなら広告を外すような扱いにしておきましょう。
画像だけでなく文章にも注意を
画像だけではありません。文章表現も禁止事項に引っ掛かります。URL に性的ワードを仕込んでも駄目です。極端な話、下ネタだって内容によっては NG となります。テキスト系サイトであれば、面白おかしくするために下ネタを差し込むことがあるかと思いますが、リスクを伴いますのでご注意ください。
どこまでが OK ラインか具体的に示されていないため、少しでも怪しいと思った内容は書かないようにするのが懸命だと思います。
また記事の内容は問題がなくても、ページ内のコンテンツとして18禁サイトへのリンクがあると、この規約に引っ掛かります。リンク先も含めてページの資産と考えておくと良いでしょう。
個人、集団、組織を誹謗中傷するコンテンツ
Google では表現の自由を尊重していますが、同時にユーザー、広告主、サイト運営者の皆様に対して AdSense ネットワークの品質を保護する必要性も認識しております。
嫌がらせやいじめに当たるコンテンツや、人種、民族、宗教、障害、性別、年齢、従軍経験、性的嗜好 / 性同一性に基づく特定の個人や集団への差別を助長したり、暴力を促したりするコンテンツを含むサイトに Google 広告を掲載することはできません。また、個人や集団に対する攻撃を助長、推奨する Google 広告も表示されない可能性があります。
差別であったり、個人や組織をおとしめるようなコンテンツへの広告掲載は禁止されています。誹謗中傷と判断されないものであれば、政治に関するコンテンツ、風刺的コンテンツ、宗教団体のサイトは許容されます。商品やサービスのレビューについても、肯定的意見と否定的意見の両方を含むものであれば認められています。
怒りまかせに書いたレビューはご注意を
- 商品やサービスに対して文句を言いたい!
- ひどい目にあったので共有して皆に知ってもらいたい!
このような思いで、記事を書いてしまうケース、ありませんか?しかしながらこれらの内容は、捉え方によっては誹謗中傷に該当してしまいます。
情報を伝えることは悪いことではありません。間違っていることを正す行動も、時として必要です。被害を拡大させないためにネット上へ情報を載せる行為は勇気のいるものです。しかしそれでも、その記事に広告が掲載される企業の立場で考えると、陰の要素が強いページに広告を出したくないと思うのが正直なところだと思います。
サービスを批判したら AdSense が停止したような話はあまり聞きませんが、このようにルールとして明文化されている限り気を付けなくてはいけません。批判記事を書いてはいけないとは言いません。誹謗中傷と Google に判断されたら停止のリスクがあるので、そのような記事には予め AdSense 広告を載せないようにしておきましょう。
著作権で保護されているコンテンツ
著作権法で保護されているコンテンツを含むウェブサイトには、そうしたコンテンツの表示やコンテンツへのアクセスの誘導に必要な法律上の権利を有していない限り、Google 広告を表示できません。著作権で保護されたコンテンツの例としては、MP3 や動画ファイル、テレビ番組、ソフトウェア、漫画、文学作品などがあります。
映像、音楽、画像、文章、全てにおいて著作権に反する行為は違反です。また該当するサイトへリンクしているページも NG となります。つまり違法にアップロードされた動画サイトへのリンクを貼る行為も禁止です。また、芸能人の顔写真を貼り付けた場合も肖像権の侵害となるため、基本的には許容されません。
どうしても貼り付けたいのであれば、サイトへの埋め込みが許可されている Twitter や Instagram のような SNS で、本人がつぶやいている内容を貼り付ける程度にしておきましょう。
危険ドラッグおよび薬物に関連したコンテンツ
Google ではオンライン、オフラインを問わず人々の安全を保護したいと考えているため、損害、損傷、危害を引き起こすような商品やサービスの宣伝は認められません。このため、危険ドラッグを販売または宣伝するページや薬物に関連したコンテンツに広告を掲載することは禁止されています。
ドラッグに関しては合法であっても全般的に NG です。当然そのようなサイトへのリンクを掲載しているサイトも違反扱いとなります。ただし、以下の内容については許可されるコンテンツとして、ヘルプサイトにも明記があります。
- 薬物リハビリテーションを奨励するサイト
- 危険ドラッグの歴史を紹介する情報サイト(アヘン戦争など)
アルコールおよびタバコに関連したコンテンツ
アルコールおよびタバコに関連した特定のコンテンツを宣伝するページに広告を掲載することは禁止されています。
アルコール、タバコ、どちらも宣伝や販売を目的としたコンテンツへの掲載は違反となります。ただし、ワインやシャンパンを販売するサイトは認められています。日本酒や焼酎についても OK とされているようです。逆にビールやウィスキー、リキュール類は NG となります。
一方でビールの蒸留や醸造の方法に関する情報提供、設備販売、飲み屋の場所を示した各種資料に関しては許容範囲となっています。
タバコについては禁煙に関するサイト、販売を目的としない情報サイトでは許容されています。
ヘルスケアに関連したコンテンツ
ヘルスケアおよび医薬品に関する各地域の法律および規制に準拠するため、ヘルスケアに関連した特定のコンテンツを含むページに広告を掲載することは禁止されています。
薬やサプリメントを販売する予定のあるサイトは、必ずリンク先の内容を詳しく読み込んでおくようにしてください。宣伝が禁止された医薬品とサプリメントのリストについても掲載してあります。
特に気をつけるべき事項は掲載が許可されていない「オンラインのドラッグストアや薬局へ誘導することが目的のサイト」です。
2014年6月に行われた改正薬事法により、第1類医薬品 ~ 第3類医薬品までネット販売が許可されました。今では Amazon や楽天でも簡単に一般医薬品が購入できてしまいます。どこまでがドラッグストアの扱いとなるか分かりませんが、薬品の紹介や Amazon アソシエイトの類でリンクを張る場合は注意が必要と思われます。
ハッキング、クラッキングに関連したコンテンツ
形態にかかわらず、ハッキングやクラッキングを助長するウェブサイトで Google 広告を掲載することはできません。
こちらは具体的にイメージしずらいかもしれません。違法性のあるもの、著作権保護を回避するようなものは違反の対象になります。例えば YouTube のようなストリーミング動画のダウンロードに関する情報を提供するサイトも該当します。
一方で Android の root 化、iPhone の脱獄のようなジェイルブレークの情報提供サイトは許可されています。ジェイルブレークによりスマホ端末に管理者権限を付与する行為に違法性はありませんが、導入することでメーカーや携帯キャリアから受けられる製品保証の対象外となりますのでご注意ください。
報酬プログラムを提供するサイト
「報酬提供」サイトとは、広告のクリックやウェブ サーフィン、メールの購読といった作業を行ったユーザーに対して支払いや報酬を約束するサイトのことです。
ポイントサイト、俗に言うお小遣いサイトの紹介は、こちらの違反に該当します。また中には Analytics 管理画面のスクリーンショットを掲載したことにより、同警告を受けたサイトも数多く見受けられます。
「報酬型アンケート サイトやキャッシュバック サイトなど、特定の行為に対して報酬を受けられるサイト」は許可されると記載されていますが、上記の禁止例の概要と矛盾しているようにも思えるし、この「特定の行為」が何を指すのか難しいところです。
キャッシュバックは報酬と異なるので理解はできますが、報酬型アンケートはポイントサイトに近いような気がします。自分で判断できないものは、あえて危ない橋を渡るようなリスクを冒さない方が無難かもしれません。
また有料購読メールやアフィリエイトの比較、オートサーフ(自動巡回により利益を得るサイト)サイトに関しても禁止とされています。
<アドセンス停止例>
グーグルアドセンスの2回目の広告停止の警告が来た。今回のポリシー違反はとっても奥が深かった | ももねいろ
アフィリエイト収益の掲載が原因となり「アフィリエイトの比較」としてみなされ、停止されてしまった一例です。アフィリエイト系の ASP 紹介はクリックを誘発するものとして扱われるケースが多いので気をつけなくてはいけません。
Google ブランドを使用しているサイト
Google ブランド(Google のロゴやスクリーンショットなど)や、その他の Google 独自の特徴を Google の明示的な許可なく使用することはできません。
こちらですが、僕が過去に違反を冒した項目になります。その時は Google の検索結果画面のキャプチャを掲載したページにおける違反でした。手順を説明するためにスクリーンショットを改変せず掲載することは、使用許諾を受けることなく利用することができるのですが、僕の場合は思いっきり改変していたことで引っ掛かってしまったようです。
実際にプロダクト使用のルールについては、きちんと説明しているページがありますので、そちらの内容を一読いただくようお願いします。
Google プロダクトのスクリーンショット画像の使用について
Google のロゴ画像は利用できない
よくアイキャッチ画像に大きく Google のロゴを掲載しているサイトを多く見かけますが、ロゴの使用に関する説明でロゴ使用不可の対象にウェブサイトも含まれています。これってアイキャッチ画像に利用するのも NG なのではないかと思うのですが、実際のところはどうなのでしょう。
Google のロゴに限らず、各種プロダクトのロゴについても同様のことが言えます。僕は念のため使用を控えています。実際にロゴを掲載しているサイトは、そのうち違反の通知が届くかもしれません。
Google の商標用語は URL に使えない
これもロゴと同じように、URL 内に含まれているサイトが多く見受けられます。こちらを禁止している目的としては、そのサイトが Google のサービスと勘違いされることを避けるための措置と思われます。
商標が組み込まれたドメインは完全にアウトですが、記事名程度であれば許容されるのではないかと思ってしまうのですが、実際のところはどうなのか判りかねます。商標には Android や Chrome 等も含まれます。以下、一覧が掲載されているので確認してみてください。
Google はたくさんの URL 情報を握っています。2015年は BAN 祭と騒がれるくらい、キャプチャを貼り付けていたサイトが、ことごとく停止処分となりました。判断が曖昧なものは、はじめから禁止されていることに抵触しないように対策しておくことが大切です。
暴力的なコンテンツ
AdSense プログラム ポリシーでは、虐殺、戦闘シーン、悲惨な事故や異常な事故などの残酷な映像や画像を含むコンテンツで Google 広告を掲載することは認められていません。
全般的に心理的な不快感を与えるコンテンツはだめです。ボクシングや武術に関するサイトは、スポーツに関する事項となるため許容されています。しかし、怪我をした画像を貼り付けることも違反となるケースがあります。
特に出血している画像の掲載は気を付けてください。ニュース系サイトを運用している方は、画像の選択を間違えると一発アウトになる可能性があります。
<アドセンス停止例>
【恐怖!】アドセンスからの突然の警告、広告の停止そして復活までの全て | ブログのちから
インプラントの手術をし、流血した状況の画像掲載により停止されたそうです。人体に関わる内容であっても、生理的な嫌悪感を与えるため、暴力的なコンテンツとして取り扱われます。文言だけではなく画像も対象になる点は覚えておきましょう。
武器および兵器に関連したコンテンツ
武器や兵器およびその関連製品を販売したりその販売を助長または支持したりするサイトで Google 広告を掲載することはできません。
若干、冒頭の文章とリンク先の例示が矛盾しているように思えなくもありませんが、エアーガンやスタンガンも違反の対象になるようです。スポーツ狩猟を主に扱うサイトは許可対象となっていることもあり、こちらも素人目には判断が難しい項目となっています。
花火の販売サイトは NG
ここで一番気を付けたいのが花火の販売に関してです。遊び道具の1つではありますが、Google の判断では爆発物の一種として扱われるようなのです。一応中身は火薬なので、このような位置づけになっているのでしょう。文化が違えば考え方も異なるので致し方ありません。
不正行為を可能にするコンテンツ
各種偽造や詐欺に関する How to サイトが該当します。完全に法律に違反する内容であるため、Adsense 停止だけでは済まされません。内容によっては裏ワザ紹介サイトが違反対象となることもあります。
不正かどうかは紹介している本人が一番よく分かっていると思います。お得な情報と銘打って、犯罪に加担するような情報を提供するのはやめましょう。
違法なコンテンツ
法律に抵触する可能性のある事項は、前述の項目にもいくつかありました。その他問題となる違法コンテンツには次のようなものが挙げられます。
- 偽造品、いわゆるパチモンや偽ブランドの販売や宣伝
- 児童性的虐待の描写物や小児性愛(ロリコン)に関連するコンテンツ
あくまでも一例に過ぎないので、記載が無いから OK と勘違いしないように気を付けてください。
コンテンツの品質に関するガイドライン
ウェブマスター向けガイドライン
過度な SEO 対策はマイナス評価を受けます。例えば検索のキーワードとなる言葉を過剰に取り入れたり、繰り返し利用することが例に挙げられます。また白地背景に白文字や薄いグレーの文字を埋め込んだ隠しテキストや隠しリンクもよろしくありません。
Google ではオリジナリティのある適切なコンテンツを求めています。無理に検索流入を増やそうとキーワードを放り込んでも、関連性の無い言葉と判断されれば、それはマイナス評価になります。意味のない単語を詰め込むくらいなら、関連する語彙(いわゆる共起語)が満遍なく現れるようなバランス良い文章を作成することを心掛けてください。
ギャンブル関連のコンテンツ
ギャンブルに関しては国によって規定されているルールが異なります。日本の場合カジノは違法なので、オンラインカジノ系は NG です。広告を掲載する側も、公営ギャンブル(競馬、競艇、競輪、オートレース)の掲載は許可されていますが、オンラインギャンブルの宣伝は許可されていません。
詳しくは以下のページに国別の取扱いが記載されています。
ギャンブル関連のコンテンツ – AdWords 広告掲載のポリシー
サイト上で賭博行為が行えるサイト、またはそのようなサイトへリンクしているページへの AdSense 掲載は禁止されていますが、日本ではあまり馴染みが無く、状況によっては違法に成り兼ねません。単なる公営ギャンブルの情報サイトであれば問題ないようにも思えます。
広告の配置に関するポリシー
偶発的なクリックを招かない作りにすること
前述のクリックの誘導に関する項目と一部内容が重複しますが、閲覧者が勘違いしてクリックするような作りにしなこと、そして誤ってクリックしてしまうような配置にしないことが前提となります。
時折見かけますが、クリックによりメニューがプルダウン表示され、AdSense 広告に被ってしまうようなレイアウトは NG です。また大きな画像を挟むように配置するのも違反対象として例示されています。
他のコンテンツと混同させない
画像と広告を並列に配置すると、閲覧者がその画像に関連するコンテンツの一部と勘違いするためポリシー違反となります。一般的なブログの記事一覧は、アイキャッチ画像があって横にリンクが貼られていますよね。一見そのように見えてしまう配置はやめましょうと言うことです。
スクロールしないとコンテンツが見えないような位置に置かない
特にスマホでの表示に注意が必要な事項です。ページを開いて最初に見える情報が Adsense で埋められているようなレイアウトがこれに該当します。300×250 のユニットでさえも画面の半分は埋まってしまいます。あくまでもファーストビューに関する話です。ページ内にそのようなサイズのユニットを配置することが NG と言っているわけではありません。
PC からのアクセスに関してもルールは同じです。例えばブログの場合、ファーストビューに広告が配置されていることで、ほとんど本文が表示されていないような構成では違反対象になる可能性があります。タイトル下に配置することで収益性アップを見込めるかもしれませんが、ユーザーファーストでないと意味がありませんので、バランス良く配置することを意識しましょう。
重要なポイントは、コンテンツをきちんと表示した上で広告を見せることです。
[スマホ限定] 画面内に複数の広告を表示させない
スマホ画面は縦長なので、AdSense でコンテンツを挟むようなレイアウトになる箇所が出てきます。しかし、その挟まれた部分のコンテンツの量が少なく、前後の広告が同じ画面上に表示されることはポリシー違反となります。よくブログ本文下の関連ページ情報の前後に配置されていることがありますが、該当のページが皆無の場合、大半のサイトではこのポリシーに抵触してしまいます。
確実に同一画面に収まらないような配置になるよう、文章量も含めきちんと確認することが大切です。
広告の配置数上限
コンテンツ向け AdSense の広告ユニットは 1 ページに 3 つまで配置可能です。時折、制限を超えて配置しているサイトが見受けられますが、そのようなサイトは Google の許可を得た特別なサイトです。一般的なサイトと比較にならないほどの膨大なアクセスがあり、Google の収益に貢献しているサイトと考えてください。一般のサイトが同じ土俵に立てるわけではありませんので、真似してたくさん配置するようなことは行わないようにしましょう。
またサイズの大きい広告ユニット(例えば 300×600)は、複数配置することはできません。
広告ユニットとは別に、リンクユニットは 3 つまで、検索ボックスは 2 つまで配置することは許可されています。
広告の掲載が認められないページの種類
コンテンツの内容が禁止事項でなければ、どんなページでも広告を掲載しても良いわけではありません。次のようなコンテンツとして成立していないページ、そのページが離脱のきっかけとなるものに関しては掲載が認められていません。
- 404 Not Found 等のエラーページ
- ログインページ
- 処理完了ページ(メール送信完了ページ等)
- ツールバーやソフトウェアアプリケーション
- メール(Web メール含む)
- チャット等の動的コンテンツ
- 第三者のコンテンツを iframe 等により表示しているサイト
ただしアプリに関しては、専用の AdMob が利用できます。
ここで見落としてしまいがちなのが、404 エラーページとメールフォームを配置している問合せのページです。WordPress の場合は 404.php のテンプレートを変更してあげれば良いですが、問合せページは固定ページであるがゆえ、ページ毎に Adsense を掲載しないような仕掛けを組み込む等の工夫が必要になります。
第三者のコンテンツに関しては、一概に iframe を使用していはいけないと言う訳ではなさそうです。Twitter や YouTube、そして Google Map 等、ページの埋め込みを許可しているサービスは、iframe の形式で提供されています。こちらの制限については、どちらかと言うと他人の著作権を侵害するような埋め込み方を行ったケースに限られるのではないかと思われます。
広告を配置が認められない場所
閲覧者の利便性を損なうような配置も認められていません。いかにもクリックさせることを狙いとしているような構成は違反になります。NG となる具体的な配置例は以下の通りです。
- ユーザーのクリックとは関係なく、JavaScript 等の制御で自動的に表示されるポップアップウィンドウによる表示(ただしポップアップを 4 つ以上表示するサイトは内容問わず掲載が認められません。)
- 画面オーバーレイによる表示
- ポップアンダー(画面リンククリック時に裏で別に立ち上がるポップアップのようなもの)による配置
普通にサイトを構築していれば、ポップアップ表示させるような構成にすることはまず無いと思います。わざと別画面を表示させて広告を掲載する悪質なサイトに対して設けられた制限事項と考えた方が良いでしょう。
条件によって掲載が許可されるページの種類
ログイン画面を経由して閲覧できるページに対しても広告を配置することが認められています。その場合、Google のクローラーがアクセスできるように AdSense 側で設定してあげることで、コンテンツの内容とマッチした広告が配信されるようになります。
html のソースを修正できるのであれば、Blogger のようなホスト型サイトへの掲載も認められています。ただしこの場合、広告の掲載先が限られてしまうケースがあるので、アカウント取得時には自前のサイトで申請を行った方が良いと思われます。
まとめ
自分は普段からコンテンツの内容を意識しているから大丈夫と思っている人でも、思いもよらないところで停止処分を受けてしまうことがあります。ちょっとでも怪しいと思ったら、きちんと AdSense プログラムポリシーに目を通して確認する習慣をつけましょう。
また読んで判断できなかった場合は、該当ページから AdSense を外すくらいの勇気も必要です。
僕も今回、プログラムポリシーを読み込んで、意識が足りていなかった部分がいくつか見受けられたので早速修正作業にとりかかっている状況です。大切なのはクリックさせることより、広告主の立場で考えて閲覧者が興味を持ってクリックしてもらえるようなコンテンツ作りをすることです。
リンクを貼った先のコンテンツ内容が影響するのは完全に見落としていたポイントですが、閲覧者へ紹介する以上は飛んだ先も安心できるページであることが求められるのは理解できます。単に面白かったからと安易にリンクを紹介するのも考えものかもしれませんね。
また、他の人が大丈夫だから自分も大丈夫ということは決してありません。ポリシー違反の予備軍はたくさんいることを忘れないでください。この世の中、毎日膨大な量のページが生産され続けています。現在警告が届いていないのは問題ないからではなく、単に見逃されているだけである可能性もあります。
大丈夫かどうかは Google にしか分かりません。AdSense の停止処分を受けたサイトの情報は調べればたくさん見つかるので、事前に情報収集することも可能です。AdSense を掲載しているサイトは、常にアンテナを張って誤った道へ進んでしまわないようお気をつけください。
それではみなさんも、良質なコンテンツの生産をがんばってください。