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業界用語ツェーマン・ゲーセンの意味、由来は音楽業界にあり?

更新日: 公開日:2017/04/04

業界用語と聞いてシースー(寿司)やギロッポン(六本木)のような逆さ言葉を思い浮かべる人は多いかと思いますが、中には特殊な言い回しをする言葉が存在します。その中でも代表格と言える、ツェーマンやゲーセンのようなお金の数え方があるのですが、一体どのようなルールに従っていると思いますか?

業界用語でのお金の数え方(例)
  • 10,000円 …… ツェーマン
  • 5,000円 …… ゲーセン
  • 30,000円 …… イーマン
  • 25,000円 …… デーマンゲーセン
  • 100,000円 …… ツェージューマン

後ろに付く「マン」や「セン」はそのまま「万」と「千」を指しますが、数字が何かしらの言葉に置き換えられていることが分かります。

発祥は音楽業界からやってきた?

言葉の由来は、音楽業界における演奏者に対するギャラの表現方法として使われていたと言われています。昔は直接金銭をやり取りすることが多い時代だったこともあり、直接的な言葉で表さず隠語のような使い方をされていたのではないかと思われます。

そこで、この数字の部分を音名で表現することで、他の人には理解が難しい業界用語として使われてきたのです。

ツェーマンのツェーは C のこと

音名とはドレミファソラシドのことです。これはイタリア語の読み方で、日本語ではハニホヘトイロハとなります。ハ長調やイ短調など、音階を表すのに使われますが、ギターコードの場合は C メジャーや D マイナーのようにアルファベットで表現しています。

英語では音階を CDEFGABC と表し、それをドイツ語読みすると次のようになります。

  • C …… ツェー
  • D …… デー
  • E …… エー
  • F …… エフ
  • G …… ゲー
  • A …… アー
  • H …… ハー

これをそのまま1から順番に番号を振ったものが、冒頭のお金の数え方がとつながるのです。

よく見ると最後が B じゃなくて H になっていますが、これは間違いではありません。ドイツ語で音名は CDEFGAHC となるのです。今回は音楽の話ではないので深くは掘り下げませんが、ドイツ語の場合 B が使われていないのではなく「シ♭」が「B」になります。ちょっとややこしいですね。

E と A の読み方が異なる

ドイツ語では E を「エー」と読むので、日本人からすると A と混同してややこしくなってしまいます。そこで業界用語として使われる場合、これらのアルファベットはそのまま英語読みで E は「イー」A は「エー」と読み替えて使われます。

8 と 9 に該当する読み方がない?

では、ここまでの内容をまとめておきましょう。

  • C …… 1: ツェー
  • D …… 2: デー
  • E …… 3: イー
  • F …… 4: エフ
  • G …… 5: ゲー
  • A …… 6: エー
  • H …… 7: ハー

音名は全部で7つしかないため、8と9に該当するものがありません。あまりこれらの数字が使われることはないようですが、一応、次のような読み方が定義されています。

  • 8: オクターブ(オクタ)
  • 9: ナイン

8つ目の音は、1オクターブ上の C なのでオクターブと呼ばれ、9は英語読みのままナインになります。

使う機会はきっとない

さあ、これでお金に関しては業界用語を使われても理解することができますね!エーマンは6万円、ハーセンは7千円!と言っても、業界の中の人でない限りは耳にする機会もなければ使う機会もないので、覚えるだけ無駄です。(笑)

ただ、他にも業界用語として扱われる言葉はたくさん存在するので、興味があったら調べてみると面白いかもしれませんね。

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