Excel 関数で数値から整数部分と小数部分を抜き出す方法
数値データから整数部分と小数部分を抜き出す方法は簡単です。
- 整数部分を取得: 小数点以下を切り捨て
- 小数点以下を取得: 整数部分を取り除いた結果を取得
これらの処理を行える関数を利用すれば、整数部分も小数部分も取得できます。
利用するの ROUNDDOWN 関数 (整数部分) と MOD 関数 (小数部分) です。
数値の整数部分と小数部分を抜き出す
では次の数値において、整数部分と小数点以下をそれぞれ出力してみます。
値がマイナスの場合であっても、正しく取得できます。
ROUNDDOWN 関数
まずは整数部分の抽出から。この ROUNDDOWN 関数は、指定した桁数以下を切り捨て処理します。小数点第何位で切り捨てか、または整数部分の何の位で切り捨てをするかを指定できる関数です。
ROUNDDOWN (数値, 桁数)
第二引数で、どこまで出力して残りを切り捨てるか指定します。例えば第二引数が 2 なら、小数点第二位まで出力し第三位以下は切り捨てます。
そしてこの [桁数] にマイナスの数値を設定すると、整数部分のどの位置で丸め込むか指定できます。例えば ROUNDDOWN ( 12345, -3) なら、三番目の百の位以下を切り捨てて、12000 が出力されます。
桁数を 0、つまり ROUNDDOWN (数値, 0) とすれば、小数点以下が切り捨てられます。
MOD 関数
これはモジュロ演算を行うための関数です。数学の世界で登場する関数で、ここでは読んだまま モッド関数 と覚えて大丈夫です。
MOD (数値, 除数)
除数?聞き慣れない言葉ですが、つまりは除算……割り算の割る数のことです。
MOD 関数で求められるのは、[数値] を [除数] で割った余り です。「余り」なんて、小数を学習する前の小学生しか使わないイメージが強いですが、数学やプログラムの世界では「余り」を求めるケースがあります。
では MOD 関数でどうやって小数部分を抽出するのか。その方法は 1 で割って、小数点以下を余りとして取得するという流れです。
利用する関数式は MOD (数値, 1) です。数値が整数なら 1 で割っても余りは 0 になり、小数なら小数点以下の値が余りとして取得できます。
それでは、実際に関数を仕掛けたものをご覧ください。
数値の整数部分と小数部分を抜き出すサンプル
B列では、A列の値に対し小数点以下を切り捨てています。そしてC列では、A列の値を 1 で割った値を取得しています。値の正負(プラス・マイナス)は問いません。数値として認識できる値であれば、全て同じように処理できます。
以上、Excel 関数を用いて数値から整数部分と小数部分を抜き出す方法でした。