国民年金保険料を口座振替にする。少しでも安く済ませるために前納を選択
年末年始になると、日本年金機構から送られてくる口座振替のご案内。
我が家は夫婦どちらも国民年金であり、前納による納付を行っています。そして入金のたびに、わざわざお金を下ろすのがとても面倒でした。そこで口座振替のご案内を受領したのを機に、口座振替へ切り替えました。
結果的に、切り替えて大正解。入金期限を気にする必要もなくなって楽になりました。
提出する書類
郵送された書類の中に、国民年金保険料を口座振替にする用紙が含まれています。
- 入力用紙(記入例つき)
- 郵送用封筒(切手不要)
入力用紙はどれを提出する?
記入例が付いた用紙は、4枚綴りになっています。黄色い枠のついた1枚目は記入例なので、入力前に剥がします。残りの3枚は、転写シートです。重ねたまま入力例にならって記載し、必要な箇所に押印します。
記入を終えたら、一番最後の用紙「3枚目(被保険者控用)」を剥がします。これは、自分用の控えになるので、提出せずに自宅に保管します。入力した用紙を含む残りの2枚を、封筒に入れて送ります。
- 1枚目(年金事務所用)
- 2枚目(金融機関・ゆうちょ銀行用)
入力用紙の左下にも、太字で次のように記されています。
◇3枚目は控えですので提出せず、お手元に保管してください。
口座振替の封筒をなくした/捨ててしまった場合
専用用紙を処分してしまった場合、近くの年金事務所へ問い合わせるか、「ねんきんダイヤル」へ電話をして確認しましょう。
もしくは、4月に届く「国民年金保険料納付書」の中にも、口座振替用の依頼書が同封しています。
左側が年金事務所用、右側が金融機関・ゆうちょ銀行用です。それぞれ記載した上で提出します。なお、こちらの書類は本人控えが無いので、入力後にコピーを取るなどしておくと良いです。
申請書入力時の注意事項
銀行印は2枚目に押すこと
用紙の2枚目に銀行印の押印欄があるので、忘れないようにしましょう。1枚目、3枚目の押印は不要です。
訂正印は全ページに押印すること
入力を間違えた場合は、2本線で取り消して余白に書き直せば大丈夫です。この時、取り消し線に対し訂正印が必要です。印字は転写されないので、入力した1枚目だけでなく、転写された2枚目、そして念のため控えの3枚目にも、訂正印を押しましょう。
まとめ納付する場合は提出期限があります
6カ月前納/1年前納/2年前納を希望する場合、提出期限がその年の2月末必着です。消印有効ではなく、書類そのものが2月中に年金事務局へ届いている必要があります。遅くても、2月25日までには投函しましょう。
書類の郵送に切手は不要です。書類さえ記入すれば、あとはポストに入れるだけ。入力間違えによる差し戻しもあり得るので、余裕を持った提出を心掛けましょう。
国民年金保険料納付書に同封されている依頼書を使う場合、既に前納分の提出期限が切れています。もし前納を希望するのであれば、今期は納付書を使った入金が必要になるので、予めご承知ください。
国民年金の口座振替は前納を選んだほうが良いのか?
国民年金保険料は6カ月/1年/2年とまとめて納付すれば、割引が適用されるのはご存知かと思います。
毎年納付額が変わるため、具体的な金額は参考程度にしていただきたいのですが、年間で支払う金額が最大で8,000円近くお得になるのがわかります。
通常は、毎月の保険料に対し、翌月末が納付日となります。前納とは、振替日の前に数カ月分をまとめて納付することを指します。
まとめ前納による割引額【令和4年度の場合】
振替方法 | 振替額 | 割引額 | 1年あたりの割引額 |
---|---|---|---|
6カ月前納 | 98,410円 | 1,130円 | 2,260円 |
1年前納 | 194,910円 | 4,170円 | 4,170円 |
2年前納 | 381,530円 | 15,790円 | 7,895円 |
この表は口座振替で対応した場合の金額。現金やクレジットカードで支払うと、もう少し金額が高くなります。
お金に余裕があるなら、確実に前納を選択したほうが賢いです。そして少しでも安く済ませたいなら、現金やクレジットカード払いではなく、口座振替の手続きをしましょう。
我が家では夫婦共々国民年金であるため、今年は妻の分を2年前納、来年は僕のを2年前納といった感じで、1年ずらしてそれぞれ2年前納することでトータルの納付額を安くする工夫をしています。
6カ月以上の前納を選ぶ際の注意点
支払い能力に応じた期間を選択する
最大の割引の恩恵を受けるために2年前納を選んだとしても、引き落としの時点で40万円近くのお金が動きます。これだけ多額のお金を前納すれば、生活に支障をきたす可能性もあります。年金は無理をして払うものではありません。支払い能力に合った期間を選ぶことが重要です。
国民年金から厚生年金に変わる予定はありませんか?
まとめ納付をした状態で、会社勤めになって厚生年金に切り替わった場合、既に納付した国民年金とすぐに徴収が始まる厚生年金で、年金の二重払いとなる期間が生じます。
この重複分は、過払い分として払い戻される仕組みが用意されているので安心してください。ただし、年金事務所から送られてくる「国民年金保険料還付請求書」なる処理に必要事項を記入して返送しないと、払い戻しされません。
このような手続きが手間でなければ、気にすることはありません。
請求書の有効期限は2年間。郵送し忘れると過払い金は戻ってこないので、その点も要注意です。
前納の口座引き落とし日はいつ?
口座振替の申請をすると、4月中旬に「国民年金保険料口座振替額通知書」が届きます。具体的な金額および振替日は、その書面に記されています。
ゴールデンウィークの日程によって引き落とし日は前後しますが、同4月末もしくは5月1日に引き落とされます。もし口座振替日に残高が不足していると、保険料の割引が受けられなくなるので、通知書が届いた時点で口座残高の確認を忘れずに!
口座振替依頼後の流れ
- 口座振替の依頼書を提出(前納は2月末まで)
- 4月初頭に口座振替開始の通知書が届く
- 4月上旬に国民年金保険料納付書が届く(使わない)
- 4月中旬に口座振替額の通知書が届く
- 4月末日もしくは5月1日に引き落とされる
最初に届くハガキが、口座振替を開始(変更)する通知書です。もし年の途中で振替に切り替えた場合は、その年の口座振替に関する情報が右側に記されています。2月末までに前納での振替を依頼した場合は、全て * で埋められています。
そして4月中旬に、前納に関する口座振替の通知書が届きます。
このハガキが届く前に「国民年金保険料納付書」の封筒が届きますが、その納付書での支払いは行いません。ただしこれら上記のハガキが届くまでは、口座振替の依頼が正しく受け付けられたか分からないため、納付書は破棄せずに保存しておきましょう。
困った時は年金事務所もしくは電話で相談
分からないことは、ネットで調べるよりも直接聞いたほうが確かな答えが得られます。
電話での問い合わせにおいては、日付・時間別の混雑予想が上記リンク先に掲載しています。問い合わせる前に、一度確認しておくと良いです。