公共料金の支払いはクレジットカードと口座振替のどっちがお得?
電気やガスの公共料金の支払明細を見ると「口座振替割引」の項目があるのをご存知でしょうか。これは電力会社やガス会社によってルールが異なるのですが、その名の通り口座振替で支払った場合に限り割引が適用されるものです。
そもそもクレジットカード払いにすると、運営会社はクレジットカード会社に利用手数料を支払わなくてはいけません。口座振替にした場合、おそらくその差分を利用者に還元しているので、利用者にとっては嬉しいサービスです。
クレジットカードで支払った場合、利用者は金額に応じて一定の割合(0.5%~2.0%前後)をポイントで還元してもらえます。また、昨今は電力やガスの自由化に伴い、既存の会社から乗り換えたほうがお得になるケースもあります。
では実際に大手電力会社・ガス会社を利用した場合、クレジットカード払いのポイント還元と、口座振替の割引とどちらがお得になるのでしょうか?
お得になる目安はクレジットカードの還元率に依存する
自身が普段使っているクレジットカードの還元率をご存知でしょうか。標準的なカードであれば 0.5% が最も多く 1,000 円につき 1 ポイント付与され、200ポイントで 1,000 円分の金券等に交換することができます。ただ中には「楽天カード」のように還元率が 1% もあるカードも存在します。
普段から楽天で買い物をする機会が多い人にとっては、楽天市場の買い物で 4.0%、楽天トラベルで 2.0% とかなり高い還元率を誇るカードなので、サブカードとして持っている利用者が多い印象を受けます。
このように還元率が大きいカードを利用すれば、口座振替よりもクレジットカード払いの方がお得になるケースも存在します。では具体的に、どのくらいの支払額であれば得をするのか見ていきましょう。
【電力会社別】口座振替による割引額
大半の地域で割引が適用されますが、北海道電力・東北電力・沖縄電力においては口座振替による割引サービスが提供されていません。
電力会社 | 口座振替割引額 |
---|---|
北海道電力 | 割引なし |
東北電力 | 割引なし |
東京電力 | 54円 |
北陸電力 | 54円 |
中部電力 | 54円 |
関西電力 | 54円 |
中国電力 | 54円 |
四国電力 | 54円 |
九州電力 | 54円 |
沖縄電力 | 割引なし |
【ガス会社別】口座振替による割引額
都市ガスを扱うガス会社は、電力会社と異なり数多くの会社が存在しています。よってここで全てのガス会社について掲載するのは難しいので、大手ガス会社のみ掲載することをご了承ください。
ガス会社 | 口座振替割引額 |
---|---|
北海道ガス | 割引なし |
東京ガス | 54円 |
京葉ガス | 54円 |
静岡ガス | 割引なし |
中部ガス | 割引なし |
東邦ガス | 割引なし |
大阪ガス | 割引なし |
広島ガス | 割引なし |
西部ガス | 割引なし |
ガス会社の場合は電力会社と異なり、口座振替での割引を実施していない会社が多く存在しているのが分かります。
割引額54円の場合いくらからクレジットカード払いが得になる?
上記の割引額は支払料金に関係なく一律固定になっています。つまり、クレジットカードで還元される額が54円を超えるか否かが、お得になるかどうかの判断基準になります。あとは、還元率と支払料金の表をご覧いただければ一目瞭然です。
支払料金 | 還元額 | |||
---|---|---|---|---|
0.5% | 1.0% | 1.5% | ||
1,000円 | 5円 | 10円 | 15円 | |
2,000円 | 10円 | 20円 | 30円 | |
3,000円 | 15円 | 30円 | 45円 | |
3,600円 | 18円 | 36円 | 54円 | |
4,000円 | 20円 | 40円 | 60円 | |
5,000円 | 25円 | 50円 | 75円 | |
5,400円 | 27円 | 54円 | 81円 | |
6,000円 | 30円 | 60円 | 90円 | |
7,000円 | 35円 | 70円 | 105円 | |
8,000円 | 40円 | 80円 | 120円 | |
9,000円 | 45円 | 90円 | 135円 | |
10,000円 | 50円 | 100円 | 150円 | |
10,800円 | 54円 | 108円 | 162円 | |
11,000円 | 55円 | 110円 | 165円 |
以上の表をまとめると結果は次の通りになります。54円の口座振替割引が適用される場合、1.0% 以上の還元率の高いクレジットカードを使っていなければ、黙って口座振替のほうがお得になります。
ただ、クレジットカードの中には年間の利用額に応じて還元率が変動するものもあります。公共料金は毎月必ず発生するので、自身が利用しているクレジットカードのサービスを確認して、賢く選択するようにしましょう。
以上、公共料金の支払いを「クレジットカード」と「口座振替」のどちらを選択すればお得になるかについてでした。