dodocool スポーツタイプの ワイヤレスイヤホン DA104 は防水性能 IPX4 を持った運動に特化している外れにくいイヤホン
iPhone 7 からイヤホンジャックが無くなったことにより、発売以来多くの Bluetooth 対応ワイヤレスイヤホンが登場しています。
今は無線であっても性能が上がったため、音質低下や遅延を心配する必要がなくなりました。各社しのぎを削って音楽鑑賞に特化したものや通話に特化したものなど、特徴ある商品を世に送り出しています。そんな中、今回紹介するのが、運動時の利用に適した構造を持つワイヤレスイヤホンです。
こちらの製品は、既に販売が終了しています。スポーツ用として使い心地が改善された新しい製品が販売されているので、そちらのリンクを掲載しておきます。併せてチェックしてみてください。
なお、このレビューは dodocool 社の提供により行っておりますので、予めご承知ください。
dodocool スポーツタイプ ワイヤレスイヤホン DA104 の概要
- ワイヤレスイヤホン本体
- 充電用ケーブル(30cm)
- イヤーピース大・中・小(中は本体に装着済み)
- 専用ケース
- 取扱説明書(日本語対応あり)
商品は箱の包装はなくイヤホンケースに梱包され、それを袋に詰めたものが届きました。かなりしっかりした作りのケースで、強い力で圧を掛けても潰れるようなことはありません。内側にポケットが付いているため、充電用ケーブルや予備のイヤーピースを格納することができます。
イヤーピース・ケーブル共に黄緑色のワンポイントカラーが、スポーティーなデザインとして映えている印象を受けます。
製品仕様
- Bluetooth 4.1 対応
- 重量: 24g(実測値)
- 連続待受時間: 180時間
- 連続通話時間: 10時間
- 音楽再生時間: 10時間
- 充電必要時間: 2時間
- 入力: 5V(充電時)
- 防水性能: IPX4
- 充電端子: マイクロ USB
- CVC 6.0 対応
- NFC ペアリング可能
- 通話機能あり(マイク付き)
- リモコン機能あり(ボリューム、再生停止、他)
CVC 6.0 とは日本ではあまり聞き慣れませんが、ノイズキャンセル性能として紹介される機能です。ただ、日本人がノイズキャンセルと聞いてイメージするのが、外部の音をシャットアウトするために逆波長の音波を発生させる機能ですが、この CVC が排除するノイズは音そのもののノイズを指します。音楽や通話時の音声品質を向上させるためのアルゴリズムが組まれているものと捉えてください。
Android ユーザーであれば NFC ペアリングを使ったことがあるかもしれませんね。IC カードをタッチするような感覚で、ワイヤレス機器を接続することができます。このイヤホンの左耳のほうに NFC ペアリングの装置が埋め込まれています。
IPX4 は生活防水
運動時に利用することを想定された機器なので、防水性能を兼ね備えています。IPX4 は水しぶきに耐えられる程度になります。つまり汗をかいても大丈夫な仕様ということです。ただし、思いっきり水を浴びたりするような行為には耐えられません。
一昔前のスマートフォンは IPX4 でしたが、防水能力の向上により今では IPX6 以上が設定されています。IPX4 までは生活防水の範囲となるので、水回りでの取扱いには注意が必要です。
リモコン系のボタンは右耳に集約
左側の写真が、イヤホン装着時に下の方にくる面です。プラスとマイナスのボタンが見えるでしょうか。こちらは音量の調節と早送り・巻戻しに対応しています。
一方、右側の写真は電話マークのボタンが付いています。これはマルチボタンで、次のような役割を担っています。
- 電源 ON/OFF
- ペアリングモード起動
- 電話着信への応答
- 通話の切断
- リダイヤル
イヤホン自体にマイクが付いているため、イヤホンを付けたまま通話することができます。当然のことですが、誰から着信があったかはスマホ画面から確認してください。
なお、取扱い説明書にはリダイヤルに関する記述がありません。マルチボタン2回連続押すことで最後に電話を掛けた人にリダイヤルされます。うっかりこの機能を知らずにマルチボタンを何度も押してしまうと、間違って電話を掛けてしまうので気を付けてください。
その他の用法については説明書に詳しく掲載されています。
dodocool スポーツタイプ ワイヤレスイヤホン DA104 の音質・使用感
ではイヤホンとしての性能をチェックしていきましょう。今回は音響機器としての性能だけでなく、スポーツタイプであるがゆえの面を意識して評価していきます。
音質は良好、低音はややこもり気味
以前 dodocool のイヤホンをレビューしました。格安にも関わらず音抜け・バランスともに評価が高く、かなり驚いた記憶が蘇ります。
その期待もあって全体的な音質の高さを期待したのですが、低音領域の抜け感は値段相応でした。特にバスの強い曲を聴くと、ドラムのキック音が若干こもった印象を受けます。中域から高音域の音抜け感は程良く、カリカリしたシャープさは抑えられています。トータルでは中の上といった評価です。この価格帯としては良いほうとお考えください。
ただ、運動時は音楽に集中して聴ける状況ではないので、音質チェックはあくまでおまけ程度に捉えていただければと思います。
形状記憶合金のワイヤーによるメリット・デメリット
上記の画像は箱にイヤホンをテープで固定しています。左右のイヤホンをつなぐケーブル内にワイヤーが仕込まれていて、上記のような形を維持しようとします。このため装着時に左右から圧を受けるような装着感になります。
ワイヤーの力は強くないものの、それなりに挟み込む力があります。装着時の安定性が増すので、激しい動きをしても外れることはまずありません。ただそのメリットに反して、長時間の装着には向いていません。常に左右から抑えられる状態になるので、30分ほど付けていると耳の軟骨周りが少し痛くなってしまいました。
僕の頭が大きめである要因も考えられますが、耳の形状にも依存してしまう印象を持ちました。おそらく耳が前向きに開いている人には、ハウジング部分がダイレクトに耳を圧迫してしまうのではないでしょうか。圧が掛かる想定であれば、もう少し耳に触れる部分のハウジングを大きくするか、ワイヤーの反発力を弱くして、長時間の利用での負担を軽減して欲しかったですね。
耳への引掛けタイプではない
前項の写真で分かる通り、耳の上部を通るようにカーブした形状になっています。これは耳にかけるものではなくワイヤーを後ろに回すためのものです。基本的には左右から押さえつけて安定を図る構造なので、ワイヤーを支えるためにこのような作りになっているのでしょう。
一見、勘違いしてしまいそうな形状ですが、耳の上に浮いた状態になるのでご注意ください。ただ、耳掛けタイプではないお陰で、メガネを掛けた状態でも難なく使用することができます。フレームの厚みがなければ、メガネに触れることもありません。
付属のイヤーピース以外が付けられない?!
僕がカナル型イヤホンを使う時は、必ず紛失に備えて予備のものを用意しています。(イヤーピース単体で売られています。)しかし、この DA104 は標準規格のものよりイヤーピースの穴が小さく、市販のものを装着しようとすると緩くて外れてしまいました。
同じ dodocool のレビューを行ったイヤホンに付属するイヤーピースを付けても緩かったので、このイヤホンを使う限りはイヤーピースを無くさないようにお気をつけください。
ハウジング部にリモコンが集約しているのが良い
この手のスポーツタイプのイヤホンでリモコンが付いていると、大抵は通常のイヤホンのようにケーブルの途中に配置されることが多いです。しかしそれだとランニング時にケーブルが揺れやすくなり、振動が耳に直接伝わってしまうデメリットがあります。
こちらの DA104 の場合、ボタン系は全て右耳のハウジング部分に集まっているので、そのような心配は全くありません。そもそもケーブルが揺れるような状態が起こりにくいので、そこは利点とも言えるでしょう。
通話機能は可もなく不可もなく
マイクはおまけ程度のものと考えてください。イヤホンを付けた状態でも電話の着信を受けることができて、ついでに通話することもできます。通話品質はあまりよくありませんが、会話するには困らないので、機能としてあるだけで嬉しいです。
なお LINE 電話のようなネット回線を経由する着信には対応していません。(一部のアプリや OS によっては対応しているのもあるようです。)
安定性は抜群だが人を選ぶイヤホン
単なるワイヤレスイヤホンだけでなく、運動することを前提に設計されているこのイヤホンは、ケーブル部の補助ワイヤーにより圧倒的な装着時の安定感を誇ります。運動時に耳からイヤホンが外れるのを嫌う人にとっては最適なアイテムです。
ただし前述の通り、人によっては耳に合わないこともあり、万人に最適化されたものではない印象を受けています。それでも耳から外れないメリットは大きいので、スポーツ用のイヤホンとして選択肢の1つに入れてみてはいかがでしょうか。
最後に運動しながら音楽を聴くときの注意です。
車の往来が激しい道で、カナル型イヤホンを装着して運動をするのは大変危険です。いくらボリュームを下げたとしても、耳栓をしているのと変わりませんので、必ず安全な場所で利用するようにしてください。
以上、dodocool のスポーツタイプ ワイヤレスイヤホン DA104 の紹介でした。