仕事や勉強で集中できない時に手を動かすための荒業「ポモドーロテクニック」でやる気を呼び起こせ
仕事に勉強にデスクへ向かっても、やる気が起こらず時間だけ過ぎていく経験は誰しにもあることです。やらなきゃいけないのは、わかってる。でもスタートが切れずスマホをいじってしまい、しばらく経ってようやく始める。こんなことは日常茶飯事です。
経験上、最初の一歩さえ踏み出してしまえば事が運ぶのは理解しているし、何も考えず「取り敢えずやってみる」ことが出来れば、やる気の無さに悩むことはありません。でも取り敢えずやることができないから、どうすればやる気がでるのかと考えてしまいます。
そしていざ始めても、具体的なゴールが見えないと結局だらだらやってしまいがちです。段階的な目標を決めて進んでいくのが理想かもしれませんが、やる気がない時は、途中の目標を決めるのも面倒なのが正直なところです。
スタートのきっかけがつかめない、短いゴールが設定できない。そんな人におすすめな仕事術が「ポモドーロテクニック」です。
ポモドーロテクニックとは?
ポモドーロテクニックとは集中して仕事を行うためのタイムマネージメント術です。
ポモドーロテクニックでやること
- 25分間、目の前のタスクを集中して作業する
- 5分間の休憩をはさむ
- 4セット繰り返したら15分~30分(長め)の休憩を取る
たったこれだけです。1つのタスク時間を25分と短い時間で区切ることで、作業へのとっつきにくさを解消してくれます。タスク単位との目標と違って、集中しなければいけない時間が固定されているため、ゴールが見えやすいメリットがあります。
Pomodoro はイタリア語でトマトを意味します。元々このテクニックの考案者がトマト型のキッチンタイマーを愛用していたことから、このような名称となったそうです。
近いゴールを目指し集中力を高める
当然25分で終わらないタスクもあれば、25分掛からずで終わってしまうものもあるでしょう。早く終われば残り時間を次のタスクに費やせば良く、足りない場合は次の25分に回せば良いのです。人間の集中力が持続する限界は90分と言われていますが、90分サイクルで物事に集中するのを毎日繰り返すのは至難の業です。
これを休憩含め30分のサイクルと考えてあげれば、集中すべき時間が25分間と短くなります。目指すゴールがより近い方が、集中力も高まります。
実践ポモドーロテクニック
手法が分かったところで、あとは実践に移すのみ!時計だと時間を計るのに何度も見てしまうので、タイマーを用意しましょう。残り時間を気にせず、とにかく25分突っ走れる環境を作ることが大切です。
ポモドーロテクニック用のアプリが便利
僕がそもそもこの手法を知ったきっかけが、仕事術のアプリを探している時でした。タスクを行う25分と休憩する5分のタイマーが予めセットされているため、通常のタイマーを利用するよりは便利です。Android 用と iPhone 用でそれぞれ載せておくので、よろしければご利用ください。
類似のアプリが数多く存在しているので、デザイン面も含め自分の好みに合ったものを探すと良いです。「ポモドーロテクニック」や「ポモドーロタイマー」で検索すると、同様のタイマーアプリが見つかると思います。
勉強でポモドーロテクニックを活用するためのコツ
延々と同じ教科を30分単位で勉強するのは大変です。1サイクルもしくは2サイクル毎に科目を変える等して、サイクル単位で頭をリフレッシュすることが大切です。もし25分の集中すべき時間に LINE が鳴って返信しなきゃいけない状況になったら、次の休憩時間に返信する旨、予め伝えておくと良いでしょう。
必ずしも25分で句切らなくてはいけない訳ではないので、問題を解いている途中で時間が来てしまっても、自らの判断で時間を延長しても構いません。それは集中できている証拠ですから。ただ無理をするとサイクルを回すという根本的な部分が破錠してしまうため、慣れないうちは30分サイクルを繰り返すことを目標にしてみてください。
仕事でポモドーロテクニックを活用するためのコツ
勉強の場合と変わりはありません。途中で作業依頼をされるようなことがあれば、次のサイクルが来るまで待ってもらうのも1つの手段です。今手を付けている作業は、出来る限り25分継続して行える環境を自らの手で作ってください。
集中力が高まってやる気が出ている状態であれば、25分を超えて作業すれば良いのです。学生の時とは違って、仕事のやる気スイッチが入った時は1、2時間は平気で同じ作業に没頭することがあると思います。ただ疲れを残さないためには休息が必要であることも理解しておきましょう。
ポモドーロテクニックはやる気スイッチを押すきっかけに過ぎない
勉強や仕事が手に付かない一番の理由は「やる気がない」ことです。しかし、やる気スイッチを押してから作業に取り掛かっては、やるべきことが時間ないにやり切れないケースが大半です。
タスク開始時点では、やる気ゼロで構いません。何でもいいから始めるというのが、仕事術として重要なポイントになります。手を動かしていくうちに調子が上がって、少しずつやる気につながっていきます。
このポモドーロテクニックは、作業開始のきっかけを作るための技になります。サイクルのリズムが安定してくれば、やる気の有無に関わらず、手を動かす機会が増えてくるでしょう。作業スピードが遅くても、早いうちからタスクに手を付けられれば、結果的に効率アップへつながっていきます。
実際にポモドーロテクニックを実践してみた感想
まだ実践して2ヶ月くらいしか経っていませんが、作業開始のタイミングは確実に早くなりました。いくら慣れても朝一の「やる気」度数は低いので、そのような性格かもしれないと諦めています。でも手が動けば勝手に脳も仕事モードへ切り替えてくれるので、デスクに座ってすぐに最初の25分のタイマーをスタートさせるのが重要だと実感しています。
頭の中は「とりあえず25分頑張る」ことしか考えていません。集中力とやる気は自ずとついてきます。その証拠に、25分の手を動かしている時間に、どうでもいい事で声を掛けられたり長々と雑談されると、苛立ちを覚え早く作業に戻りたい気分になります。
僕自身はやる気がアップしたと思っていないのですが、作業に集中したい気持ちが出ているのは、やる気が向上した結果と言えるのではないでしょうか。
仕事も勉強もまずは手を動かすことが理解できていても、そのきっかけがつかめず悩んでいるようであれば、是非このポモドーロテクニックを実践してみてください。