ハードディスクの 5400rpm と 7200rpm の違いと目的に合わせた選び方

更新日: 公開日:2018/04/10
HDD 回転数の違い

ハードディスクの選ぶ上でのポイントは、大きく2つあります。まずは目的に合った容量を選ぶこと。そして用途に応じて、ディスクの回転数を考慮することです。

ハードディスクの回転数には、5,400回転と7,200回転のと2種類が存在します。この回転数を示す単位が rpm であり、1分間あたりの回転数 を示しています。

さて、この回転数が異なると、どのような違いがあるのか。そして7,200回転のほうが高速だから、選ぶメリットが大きいのか。そのような点も踏まえて、回転数の違いによる特徴を説明していきましょう。

回転数の違いによる特徴

まずは基本的な違いを表にまとめたのでご覧ください。

5,400rpm7,200rpm
データアクセスまでの時間遅い速い
利用時の発熱量少ない多い
静音性静かうるさい
消費電力量小さい大きい
値段安い高い

比較のために極端な表現をしましたが、速度・発熱量・静音性においては、そこまで大きな違いはありません。ただし消費電力に関しては、7,200回転のほうが5,200回転の倍近く電力を使います。

これらのことを踏まえた上で、次のようなメリット・デメリットが見えてきます。

5,400rmp のメリット・デメリット

  • 大容量でも価格が安い
  • 消費電力が少ない
  • 複数からのアクセス時に処理が遅くなりやすい
  • 大容量データの頻繁なアクセスに不向き

7,200rmp のメリット・デメリット

  • 処理速度が速い
  • データ転送速度が速い
  • 消費電力が大きい
  • 大容量は価格が高め

それでは、用途に応じたハードディスクの選び方を解説していきます。

用途に合わせたハードディスクの選び方

起動ディスクでの利用

7,200rpmの方が適している

起動ディスクとは、パソコンの電源を入れた時に最初にアクセスされる場所です。Windows であれば OS をインストールする C ドライブをイメージしてもらうと分かりやすいでしょう。

Windows を起動する際は、一気に多くのデータを読み込みます。そのため、処理速度の速い 7,200rpm の HDD の方が起動するまでの時間が短くなります。つまり起動ディスクであれば7,200回転のほうが適していると言えます。

ただ今の時代、起動ディスクは SSD が主流になっています。HDD と比べ物にならないくらい圧倒的な速度を持つので、コストを抑える目的で HDD を選ぶのはおすすめできません。

ポイント

起動ドライブは速いほうが望ましい。ただし今は SSD が主流になっているので HDD を選ぶメリットはない

なお SSD であれば 500GB でも1万円を切るほど価格が下がっています。Samsung の 860EVO は、性能・品質どちらも評判が良く、最もコストパフォーマンスが高い SSD です。僕のマシンには 500GB と 1TB の SSD を搭載しています。

データ用ドライブとしての利用

5,400rpmの方が適しているが、場合によって7,200rpmが適している

起動ディスクは速度が重要である一方、データ用はそこまで速度は重要視されません。

僕のパソコンは起動ドライブに 500GB の SSD を使い、データ用として 5,400rpm 3TB のハードディスクを積んでいます。動画ファイルや写真の RAW ファイル、音楽データ等の大容量メディアファイル、そして仕事用の各種ドキュメントは全てハードディスクに入れています。

パソコンの起動時に参照するようなファイルは全て SSD に格納しているため、起動速度が高速なのはもちろん、5,400回転の HDD を使っていても使用感は快適です。

また5,400回転のほうが容量単価が安いこともあり、市場でも需要が高いです。それでも 2TB 程度であれば、価格が抑えられた 7,200 回転のモデルも存在します。

ただ7,200回転のハードディスクを利用するほうが望ましいケースもあります。それは動画編集など、ファイルサイズが大きいデータを扱う場合です。動画データは、1ファイルが数 GB になることもよくあります。更に複数ファイル同時に処理する機会も多いため、読み込み速度が速い 7,200rpm の HDD を使ったほうが時間短縮につながることもあります。

数年前までは Adobe の 動画編集ソフト Premiere Pro の必要システム構成に、7,200rpm のハードディスクと明記されていました。しかし今では SSD 推奨 と書かれています。つまり高速な HDD を用意するくらいなら SSD を利用したほうが最適な時代になったことを示しています。

ポイント

通常のデータ保存領域であれば 5,400 回転で十分役割を果たす。ただし、大容量データを扱う機会が多いのであれば 7,200 回転の選択肢もあり

なお同じ 5,400rpm のハードディスクでも SATA のスピードが 3GB/s と 6GB/s のモデルがあります。当然 6GB/s のほうが高速であり今では一般的になっているので、購入の際は注意してください。

補足になりますが、全世界でハードディスクを作っているメーカーは、ウェスタンデジタル・Seagate・TOSHIBA の3社しかありません。どのメーカーも性能差はありません。同じ性能であれば、そのとき安く買えるものを選ぶのが賢明です。

余談ですが、新しく買ったハードディスクに大量のデータをコピーする場合、ファイル数が多いとどうしてもコピーに時間が掛かってしまいます。こんな時にはフリーソフトの FastCopy を使えば、コピー時間を短縮させることができます。僕自身よく使っているツールで、使い方も簡単なのでおすすめです。

簡易サーバーとしての利用

5,400rpmの方が適しているが、場合によって7,200rpmが適している

あくまでも個人用に説明しているので、本格的なサーバー用ではなく簡易サーバーとしての用途を想定した上でお話します。こちらもデータ用ドライブと考え方は同じです。個人で RAID を組む場合なども、無理に速さを求める必要はありません。

ただし、1台のサーバーに対して複数人でアクセスするような状況であるなら、1件あたりの処理を素早く処理できるよう、より高速なハードディスクを選ぶべきです。

そして24時間365日起動しっぱなしのサーバーを構成する場合は、回転数よりもハードディスクの耐久性も考えなくてはいけません。例えば NAS(ネットワーク上に接続される HDD)であれば、複数のハードディスクで構成されるため、ディスクの振動によるアクセス低下を招かないように対策が施されている HDD が販売されています。

ポイント

個人用では 7,200 回転を選ぶ必要はない。その代わりに目的に応じて、ハードディスクの品質面から選ぶ必要がある

テレビの録画用

5,400rpmの方が適しているが、場合によって7,200rpmが適している

送られてくる映像データに対して、ハードディスク側で処理できる速度を持っていれば、書き込み遅延が起こることはありません。かなり大雑把な数値ですが具体的に必要となる性能値を見れば、5,400rpm の HDD でも必要十分であることが分かります。

  • 地上波デジタル放送のデータ量: 20Mbps 以下
  • 5,400rpm HDD の書込み速度: 約 60Mbps
  • 7,200prm HDD の書込み速度: 約 100Mbps

通常、テレビ録画も可能な外付けハードディスクとして売られている製品は、内部の HDD に関する情報が非公開になっているため、中には 7,200rpm のモデルが使われているケースもあります。

ただ 3TB モデルでも1万円を切っていることから、そこまで高性能な HDD が搭載されていないことが推測されます。

実際に分解してみると、ウェスタンデジタルの blue モデルや、Seagate の BarraCuda モデル辺りが採用されていることが多いです。そのため、HDD 本体と外付けのケースを買って、自身で外付け HDD を作ってしまう人も多くいます。ケースに HDD をはめ込むだけなので、誰も簡単に作れます。

内に入れる HDD は、前述のデータ用ドライブに利用するハードディスクで大丈夫です。

テレビ録画用として使う場合、テレビ側の USB 給電では電力不足になることがあります。そのため上記で紹介したような、外部から直接給電できる AC アダプター付きのケースを選ぶようにしましょう。

中には24時間365日起動し続けることを想定した外付けハードディスクも売られています。信頼性が上がる分、値段も少し高くなります。

ポイント

テレビ録画用は外付けハードディスクの安いモデルでも十分だが、24時間稼働に耐えられるモデルも販売されているので、利用状況に応じた選び方をする

まとめ

ハードディスクを選ぶ目的が明確になっていると、選ぶべき回転数も自ずと絞られます。7,200rpm のほうが性能面で良いのは確かですが、コストや消費電力の面を考えると 5,200rpm の HDD でも十分であることが多いです。

少しでも速いほうが良いと考えるのであれば 7,200rpm になります。ただ、高速であるべき必要性が求められる状況が少ないことも覚えておいてください。

以上、ハードディスクの 5400rpm と 7200rpm の違いと、目的に合わせた HDD の選び方でした。

この記事をシェアする

最新の更新情報は、Twitter、Facebook、Freedly にてお届け!

NJ-CLUCKER RSS

このブログの運営者

NJ

元システムエンジニアから、個人事業主として独立。Web サイト運営、動画制作など活動の場を広げています。このブログでは、困ってたどり着いた人に、分かりやすく答えを提供できるように心掛けています。

更新情報は、Twitter や Facebook ページを参照ください。フォローお待ちしています。

Facebook ページ NJ-CLUCKER
このブログが役に立ったら
「いいね!」お願いします