Android から Windows の共有フォルダにアクセスできない場合の対処法

更新日: 公開日:2019/07/05
Android から Windows の共有フォルダにアクセスできない場合の対処法

Android 端末では、専用のエクスプローラーアプリを経由して、Windows 上に設定した共有フォルダへアクセスできます。接続するための前提条件は次の2つ。

  • Android と Windows の端末が同じネットワーク上にある
  • Windows で共有フォルダが設定されている

どちらの条件も満たしているにも関わらず「接続に失敗しました」や「アクセスが拒否されました」といったエラーメッセージが表示されることがあります。なぜエラーになってしまうのか、原因と対策を解説していきます。

以下の内容は Windows 10 と Windows 11 で共通になります

初歩的なエラーが無いか再確認

共有フォルダの設定を見直す

接続先として指定している、Windows の共有フォルダのアクセス権を確認しましょう。

対象となる共有フォルダのプロパティーを開き、共有タブにから [詳細な共有] を開きます。そして画面上部の共有設定のチェックが入っているのを確認して [アクセス許可] へ進みます。

共有フォルダ 共有タブにから [詳細な共有] を開く
詳細な共有のアクセス許可を開く

ここではログインユーザー情報とアクセス権を確認します。このユーザー情報に記載のないアカウントでは、アクセスできません。

ログインユーザー情報とアクセス権を確認

ログイン情報・IPアドレスを見直す

共有フォルダーに設定されたアクセス権の情報を元に、Android 側のアプリ設定を確認します。ここではログイン情報だけではなく、接続先の IP アドレスも確認してください。

Androidアプリに設定された接続情報

Microsoft アカウントで Windows にログインしている場合、その情報を使って接続できます。

続いて、接続する Windows 端末の IP アドレスを確認します。

パソコン画面の左下、 Windows アイコンを右クリック。[Windows PowerShell] もしくは [Windows ターミナル] を起動し、ipconfig と入力すれば確認できます。

設定項目として利用するのは IPv4 アドレスです。Android アプリに設定している値と相違がないことを確認します。

ipconfig で IP アドレスを確認する

ここまでは原因として見つけやすい箇所です。これで解決しなければ Windows 側のセキュリティ制御の可能性が高いので、もう少し踏み込んで原因を探します。

Windows の設定を確認

パブリックフォルダーの共有設定を確認

この設定はパブリックフォルダーを参照する場合に設定する項目であり、必ずしも必要とする内容ではありません。よくわからなければ後回しにしてください。

  • 【Windows 10 の場合】
    設定画面から [ネットワークとインターネット] を開いて [ネットワークと共有センター] をクリック。
  • 【Windows 11 の場合】
    設定画面から [ネットワークとインターネット] を開いて [ダイアルアップ] のメニューから [ネットワークと共有センター] をクリック。

Windows 10 設定の [ネットワークと共有センター] を開く

開いた画面の左側にある [共有の詳細設定の変更] へ進みます。

Windows 10 ネットワーク設定の共有の詳細設定の変更

続いて画面を下までスクロール。[すべてのネットワーク] を展開して、一番上の [パブリックフォルダーの共有] を有効に切り替えて [変更の保存] を行います。

パブリックフォルダーの共有を有効にする

SMB の設定を確認

SMB とはファイル共有などに使われる通信プロトコルです。Windows 10 や Windows 11 では、初期設定でバージョンの古い SMB 1.0 が無効化されています。そして Android 側のアプリが SMB 1.0 にしか対応していないと、アクセスできない状態になります。

このセキュリティー設定を弱めればアクセスできる場合がありますが、最善策はこのあとで紹介する SMB 2.0 に対応した Android アプリを利用することです。

どうしても Android 側のアプリを変えられない事象がある場合、次の手順で SMB 1.0 を有効化できます。

Windows の設定画面を開き [Windows の機能の有効化または無効化] と検索して画面を開きます。(Windows のあとに半角スペースを入れないと検索できません)

Windows の機能の有効化または無効化を検索

[コントロールパネル] → [プログラム] → [Windows の機能の有効化または無効化] からも開けます。

[SMB 1.0/CIFS ファイル共有のサポート] の項目にチェックを入れます。あとは [OK] をクリックして Windows を再起動すれば、設定が有効になります。

SMB 1.0/CIFS ファイル共有のサポートにチェックを入れる

接続できない原因の多くが、この SMB 設定によるものです。ちなみに僕が以前使っていた File Commander も、SMB1.0 を設定しないと利用できないアプリの1つです。

File Commander
File Commander
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SMB 2.0 対応アプリに変更する【おすすめ】

上記手順で SMB1.0 のセキュリティーを開放するのは、推奨される方法ではありません。おすすめは、SMB 1.0 のセキュリティーを解放する必要がないアプリの利用です。

僕が現在メインで使ってるアプリがこちら。

ファイルマネージャー
ファイルマネージャー
無料(広告なし有料版あり)

なおこちらの SMB 2.0 に対応したファイルマネージャーの使い方は、次の記事で詳しく紹介しています。共有フォルダのアクセス方法にも触れているので参考にしてください。

このアプリは動作が非常に軽く、使い勝手も良好です。

以上、Android から Windows の共有フォルダにアクセスできない場合の対処法でした。

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