Windows 10 コマンドプロンプトで背景色や文字色を変えて起動する方法

Windows のコマンドプロンプトと言えば、通常は背景色が黒で、文字色が明るめのグレーと決まっています。CUI (Character User Interface) で処理する場合の定番ツールですが、設定で背景色や文字色を変更することができます。
コマンドプロンプトのカラーを変える方法
コマンドプロンプトのヘッダー部分を右クリックしてプロパティを表示し [画面の色] タブを選択すれば、カラー変更できます。しかしこの方法では、色を変える度にプロパティを開く手間が掛かります。
そもそもどのようなシチュエーションで、コマンドプロンプトの色を変えたい、もしくは変えた方が良いのでしょうか。僕がこれまでシステムエンジニアとして経験した中で、色の変更により効果のあった事例を紹介します。
アクセス環境別に背景色を変更する
CUI 操作で複数環境のシステムにアクセスが必要な場合、どのコマンドプロンプトでどの環境にアクセスしているのか、度々混乱することがありました。
事前の検証テストを行う為に開いているつもりが、誤って本番環境に対してコマンドを発行してしまう等、1つのミスが大惨事を起こしてしまいます。リスクヘッジとして、複数立ち上がらない手順とすべきですが、一律そのルールが適用出来る訳でもありません。
そこでミスを防ぐ為の予防線として、コマンドプロンプトの背景色を変えてアクセス先を識別するようにしました。本番環境にアクセスする時は背景を黄色に、そして検証環境へアクセスする時は背景を明るい紫にするようにルールを決めたのです。
当然、発行するコマンドをミスしてしまえば、背景を変えようが意味がありませんが、あくまでも作業を失敗しない為の注意喚起としては効果がありました。
コマンドで背景色/文字色を変更する
コマンド
color [カラーコード]
コマンドプロンプト上で [color + 半角スペース + 2桁のカラーコード] を入力すれば、背景色と文字色が変更されます。設定出来るカラーコードは 0~9 の数値と A~F のアルファベットで表す計16色で、最初の1桁目が背景、2桁目が文字の色を表します。
カラーコードと色見本
0: 黒 | 8: 濃いグレー | ||
---|---|---|---|
1: 青 | 9: 明るい青 | ||
2: 緑 | A: 明るい緑 | ||
3: 暗い水色 | B: 明るい青緑 | ||
4: 暗い赤 | C: 明るい赤 | ||
5: 紫 | D: 明るい紫 | ||
6: 暗い黄色 | E: 明るい黄色 | ||
7: 淡いグレー | F: 明るい白 |
Windows 10 から一部のビビットなカラーが変更され、より見やすくなりました。
カラーサンプル
具体的にどのような色合いになるか、カラーサンプルを3つご紹介します。
color 1E
color DF
color 2E
カラー組み合わせ一覧
行が背景、列が文字色です。カラー選びの参考にしてください。
起動時に色を指定する
コマンドプロンプトは cmd コマンドで起動できますが、この時に /k オプションを付ければ、前述の color コマンドを一緒に利用できます。つまり予めカラーを変更した状態で、コマンドプロンプトが起動できるのです。
コマンド
cmd /k color [カラーコード]
この /k オプションは、後続の文字列をコマンドとして発行して起動するためのものです。つまり cmd コマンドでコマンドプロンプトを起動して、ついでに color コマンドを呼び出して背景色と文字色が変更されるまでが一気に行われます。
+ r からコマンドを入力して試してみるのが手っ取り早いです。
利用方法の1つとして、コマンドプロンプトのショートカットにパラメータとして color コマンドを仕掛けることができます。また bat ファイルで用意しておくのも良い方法だと思います。