Surface Laptop Go 3 実機レビュー!メモリ16GBで使い道が広がった小型ラップトップ端末
Surface Laptop シリーズの末っ子とも言える「Surface Laptop Go 3」は、携帯性が抜群の小型ノートパソコンです。
日常的にパソコンを持ち歩く社会人や学生に人気の機種であり、最新モデルではCPU性能の向上と搭載メモリが16GBまで拡張。数年に渡って安心して使えるスペックでありながらも、価格が抑えられたコスパの高い機種に仕上がっています。
僕自身は現在 Surface Pro 9 をメイン機として、Surface シリーズを約6年近く使っているユーザーです。また過去の様々な機種をレビューしている実績から、Surface Laptop Go 3 がどのような機種か、機能紹介も含めてレビューを行っていきいます!
今回レビューで使用する機器はこちら。
カラー | サンドストーン |
---|---|
CPU | Intel Core i5-1235U |
メモリ | 16GB |
ストレージ | 256GB |
- Surface Laptop Go 3 の特徴
- Surface Laptop Go 3 の主な仕様
- Surface Laptop Go 3 で何ができる?
- Surface Laptop Go 3 の使用感をレビュー
- 外観
- 独特なキーボード
- 電源ボタンに指紋認証を搭載
- 小さいのに見やすい3:2のディスプレイ
- ペン入力できないけどタッチ操作が使える
- 万能な USB-C 端子
- バッテリーの実駆動時間は許容範囲
- オンライン会議・オンライン授業の利用も問題なし
- Office 2021 ライセンスが付属
- Surface Laptop Go 3 のベンチマークをチェック
- CINEBENCH R23
- Surface Laptop Go 3 のメリット・デメリット
- Surface Laptop Go 3 のメリット
- Surface Laptop Go 3 のデメリット
- Surface Laptop Go 3 おすすめ構成
- ストレージは128GBと256GBどっち?
- メモリは8GBと16GBどっち?
- Surface Laptop Go 3 と Surface Laptop 5 はどっちがおすすめ?
Surface Laptop Go 3 の特徴
Surface Laptop Go 3 の特徴を簡単にまとめると次の通り。
- 本体サイズはA4用紙に収まる大きさ
- 指紋認証はあるけど顔認証はない
- 第12世代CPUは4年振りに大きく性能が変わったモデル
- タッチ操作できるけどペン型デバイス(Surfaceペン)は使えない
- スペース横に言語変更キー [A][あ] を配置
- タイピングしやすいキーボード
- USB-C はディスプレイ出力に対応
- USB-C は充電用端子としても使える
- キーボードはバックライトなし
- Officeなしは選べない
- おすすめ構成はメモリ16GBモデル
顔認証やペン入力といった機能をそぎ落とし、コストを最小限に抑えた端末。
それでいて Surface Laptop 5 や Surface Pro 9 と同じ CPU を採用し、処理性能は高い状態を維持。つまるところ、なくても困らない機能を排除して低価格で購入できるコスパの高いノートパソコンが、この Surface Laptop Go 3 です。
メモリ8GB、16GB
ストレージ128GB (プラチナ限定)、256GB
なお旧モデル Surface Laptop Go 2 との比較は次のページで紹介しています。
Surface Laptop Go 3 の主な仕様
基本スペック(技術仕様)はこちら。
OS | Windows 11 Home |
---|---|
CPU | 第12世代 Intel Core i5-1235U |
メモリ | 8GB、16GB |
ストレージ | 128GB、256GB |
ディスプレイ | 12.4インチ (タッチディスプレイ) |
画素数 | 1536 ✕ 1024 |
外部モニター出力 | USB-C出力可能 ※ アダプター利用でHDMI出力可能 |
バッテリー駆動時間 | 最大 15 時間 |
サイズ | 27.8 × 20.6 × 1.57cm |
セキュリティ | Windows Hello 指紋認証 |
カメラ | 720p フロントカメラ |
内蔵マイク | あり |
無線LAN | Wi-Fi 6 (802.11ax / 802.11ac) 対応 |
外部端子 | USB-C 3.2、USB-A 3.1、3.5mmヘッドホンジャック、Surface コネクト |
Office | Office Home and Business 2021 付属 |
電源アダプター | 39W |
重量 | 1.13 kg |
Surface Laptop Go 3 はプラチナ、セージ、アイスブルー、サンドストーンの4色から選択。
Surface シリーズでは唯一の指紋認証を搭載したモデル。性能が進化しながらも、省エネに優れたEコアを搭載した Intel 第12世代 CPU を搭載したことで、最大15時間の実働時間を実現。通常価格は 119,680円 から。
構成は、ストレージとメモリの組み合わせで、以下3パータンが用意されています。(128GBモデルはプラチナのみ提供)
CPU | ストレージ | メモリ | 通常価格 |
---|---|---|---|
Core i5-1235U | 128GB | 8GB | 119,680円 |
8GB | 256GB | 142,780円 | |
16GB | 256GB | 173,580円 |
メモリ8GB、16GB
ストレージ128GB (プラチナ限定)、256GB
Surface Laptop Go 3 で何ができる?
Surface Laptop Go 3 は手軽にパソコンを使いたいユーザーをターゲットにしながらも、基本的な処理性能が高く、多くの用途で快適に使えるのが特徴。ひとまず何かを始めてみようと思ったとき最初に選択するパソコンとして最適な1台に仕上がっています。
用途 | 可否 | 備考 |
---|---|---|
Web閲覧 | ◎ | 画面遷移、スクロールもサクサク動く |
動画閲覧 | ◎ | 4K 映像の2倍再生も遅延なく快適 |
事務処理 | ◎ | Office 2021 付属 |
プログラミング | ◎ | 基本性能が高く問題なし |
画像編集 | ◎ | Adobe系ソフトを使うなら16GB推奨 |
写真現像 | ◎ | Lightroom 編集可能 |
動画編集 | ○ | Premiere Pro 編集可能 |
ゲーム | △ | Minecraft のような軽めなゲームはプレイ可能 |
3Dモデリング | △ | Blenderならギリいける |
イラスト制作 | ✕ | ペン型デバイスが使えない |
重いと言われる動画系の作業も、複雑な処理をしなければ問題ありません。
例えば、このように Adobe Premiere Pro で動画編集できます。想像より快適に動いたので「あ、もうこのレベルのCPUがあれば動画編集できる時代なんだ」という印象。メモリ 16GB 搭載の恩恵も影響しています。
これ以上の機能を求めるなら、上位モデルの選択が必須。画面を大きくしたいなら Surface Laptop 5 を、ペン入力での作業したいなら Surface Pro 9 といった感じ。
Surface Laptop Go 3 の使用感をレビュー
外観
僕自身 Surface シリーズを継続して使っている理由の1つが、デザイン性の高さです。無駄を省いたシンプルな筐体。見た目だけで欲しくなる、持っているだけで嬉しくなる Windows 機です。
表面はマットな塗装で仕上げたアルミニウム素材。サラサラした手触りです。高級感を漂わせる外観は、Surface ならではの魅力。ベース部分(背面)はポリカーボネート複合樹脂で、30% ほど再生素材が使われています。
今回レビューしているカラーは、サンドストーン。他にもセージ(緑系)、アイスブルー(青系)、プラチナと、4色から選べます。どの色も上品な仕上がりで、カラー選びも迷ってしまうポイントの1つ。
重さ 1.13 kg と持ち運ぶには問題ない軽さ。サイズは A4 用紙と比べると、長編が 2cm 短い程度。カバンにも収まりの良いサイズです。
指1本で開く本体。ディスプレイ上部にハイビジョン (720p) のウェブカメラを配置。ディスプレの縦横比は3:2。独特な比率ですが、Surface シリーズは全機種で3:2のディスプレイが採用されています。
キーボードの下に配置されたスピーカーは、音がこもることもなくしっかりと輪郭のある音質。ボリュームを 100 まで上げられないくらい大音量が鳴らせます。
本体の左側には USB-A と USB-C 端子が1つずつ。まだ USB-A 端子を要する機器を使っているので、この構成を続けてくれるのは本当にありがたいです。有線のイヤホンジャックは、マイク機能が付いた4極のイヤホンが利用できます。
本体の右側は Surface コネクト。独自のマグネット式でくっつく充電用端子です。
強い力が加わると簡単に外れるのは、個人的なお気に入りポイント。この仕様のおかげで僕自身パソコンの落下を免れた経験があるので、自宅で Surface を充電するときは必ず付属のアダプターを利用しています。
アダプターのサイズはこれくらい。この上の部分にメガネケーブルを接続して利用。アダプター全体の重量は約210gほど。
独特なキーボード
Surface Laptop Go シリーズ初代から採用される、オリジナルのキー配列。スペースの左右に配置された A あ キーは、日本語・英語の入力切替キーの役割を担っています。(MacBook ユーザーには馴染みの配列)
少し長め設計されたスペースキー。そして 変換 無変換 更には カタカナひらがな キーがありません。MacOS に慣れているユーザーや、普段から変換・無変換キーを使わない人にとっては、ここに文字入力変換があるのは便利だと思います。
僕は残念ながら 無変換 キーでカタカナ一発変換しているため、他のパソコンを操作したあとは使いづらさを感じます。(すぐに慣れますが)
タイピングの感覚はとても良好です。さすが長年にわってキーボードやマウスといった入力インターフェースを開発している会社だけあって、程よいキーストローク(キーを押す深さ)で心地よく文字入力できます。
長時間のタイピング作業においても、疲労感はありません。Enter キーがやや小さいですが、全く気になりません。タイピング音も静かめで良いです。キーボードにバックライトがないため、その点はご注意を。
タッチパッドは、手前側が物理的にクリックできる構造です。指触りはとても滑らかで、2本指スクロール、3本指スクロールに対応しています。
少しパッドのクリック感が重く感じるので、そろそろ触感フィードバックに変えるなど物理スイッチから変えて欲しい想いはあります。
電源ボタンに指紋認証を搭載
他の Surface 端末で利用できる顔認証を搭載していません。その代わりに指紋認証を唯一使えるのが Surface Laptop Go 3 の特徴です。押し心地の異なる電源ボタンに、指紋認証リーダーを備えています。
スマートフォンの電源ボタンようにしっかり押し込まないと動作しないため、タイピング中にうっかり電源を押すような心配はありません。また指紋認証のスピードも高速で快適です。
Windows のログインで生体認証 (Windows Hello) が使えるのは本当に楽です!
メモリ8GB、16GB
ストレージ128GB (プラチナ限定)、256GB
小さいのに見やすい3:2のディスプレイ
Surface で利用される液晶ディスプレイは解像感が高く、写真など画像データの色表現がとても鮮やかです。ただし光沢液晶のため、どうしても画面に反射してしまうデメリットがあります。
12.4インチと小型ディスプレイにつき、解像度はフルハイビジョンより小さめ。しかし表示倍率(スケール)の推奨値が 100% 表示のため、一般的な13インチノートパソコンと比較すると作業領域が広く感じます。
Surface Laptop Go 2 | 一般的な13インチPC | |
---|---|---|
解像度 | 1536 ✕ 1024 | 1920 ✕ 1080 |
表示倍率 | 100% | 150% |
実質解像度 | 1536 ✕ 1024 | 1280 ✕ 720 |
シリーズ全体で3:2の画面比率を採用している Surface 端末は、縦の作業領域が広いのが特徴。Excel や Word での事務処理、VSCode でのプログラミング、Web サイトの更新など縦スクロールで動く作業をするときは、圧倒的に Surface 端末が使いやすいです。
そもそも画面が小さいので、スケールを推奨倍率 (100%) で表示しても文字の大きさは小さめ。読めないほどの大きさではありませんが、15インチPCに慣れているユーザーであれば、かなり小さく感じると思います。
参考として Surface Laptop 5 と Surface Pro 9 の表示倍率も載せておきます。
Surface Laptop 5 | Surface Pro 9 (13インチ) | ||
---|---|---|---|
13.5インチ | 15インチ | ||
解像度 | 2256 ✕ 1504 | 2496 ✕ 1664 | 2880 × 1920 |
表示倍率 | 150% | 150% | 200% |
実質解像度 | 1504 ✕ 1002 | 1664 ✕ 1109 | 1440 × 960 |
Surface Laptop 5 または Surface Pro 9 のほうが、初期状態では文字が大きく表示されます。
ペン入力できないけどタッチ操作が使える
Surface Laptop Go シリーズにおいては、ペン入力できないならタッチ操作も不要では?といった口コミも見受けられます。言われてみれば確かにそうなんですが、僕はタッチ操作必要派です。
なぜなら……
ノートパソコンで雑誌を読む機会が多く、こんな感じでタッチ操作して読んでいます。
画面が小さいから必然的に拡大しながら読むため、タッチパッドやマウスだと狙った位置をうまく拡大できません。タッチ操作だと、2本指のピンチ操作で簡単に拡大・縮小できるのが最高に使いやすいです。
この端末は平らになるまで画面を倒せないので、手書き入力できなくてもほとんどユーザーには影響しないと思います。
同じ構造の Surface Laptop 5 はペン入力できるものの、あまり実用的でないのが正直なところ。ディスプレイが斜めの状態で入力するため、書き心地はよくありません。
ペン入力したいなら、Surface Pro 9 がベストバイです。
万能な USB-C 端子
Surface Laptop Go 3 の USB-C 端子は Thunderbolt 対応しているのか?
上位機種の Surface Pro 9 や Surface Laptop 5 は、技術仕様に Thunderbolt 4 対応と明記。しかし Surface Laptop Go 3 の技術仕様には記載がなく、(おそらく) Thunderbolt 非対応。
しかし、次の機能が搭載しています。
- ディスプレイ出力 (DP Alt モード対応)
- USB-C 充電 (USB PD 対応)
USB-C 入力に対応した外部モニターであれば、ディスプレイ出力対応の USB-C ケーブル (例:ANKER Thunderbolt ケーブル) を使って出力できます。
しかも、USB-C 接続した場合はディスプレイ側から電源給電され、Surface 本体への電源接続が不要になります。作業領域も広くなるし、メリットしかありません。
ただ多くのディスプレイは USB-C 入力に非対応で、HDMI ケーブルでの接続を要します。その場合、電源供給は得られなくなりますが、変換ケーブルを使ってモニター出力できます。
でも HDMI 変換ケーブルを買うなら USB 万能ハブを買ったほうが、後々あれこれ揃えずに済むのでおすすめ。
僕が使ってるのは Anker 633 ハブ ですが、USB端子の頭が大きすぎて Surface Laptop Go 3 に挿すと本体が浮くため、買うならこちら!
USB-A USB 3.2 Gen 2 対応 (充電非対応)
HDMI 4K (60Hz) 出力対応
重さ 109g
そして専用のアダプターを使わなくても、USB アダプターで充電できます。Surface Laptop Go 3 の専用アダプターは 39W あるので、それ以上の出力ができるアダプターを用意すれば OK です。
充電器として USB アダプターを使うのは、荷物がコンパクトになるのでガチでおすすめ!
僕が使っているのは CIO の柔らかい USB ケーブルと4ポートある 65W のUSB充電器です。パソコン以外にも、スマホやカメラの充電器としても使っています。複数ポートあるお陰で、出張や旅行で大活躍してくれるお気に入りアイテムです。
※ 空港ラウンジで使うなら 2m 必須。
限りなく荷物を最小化するなら、45W 単体のアダプターを選択するのも良いと思います。
アダプターの出力が 39W より弱い製品を使うと、充電時に警告が出て給電が停止される場合があります。
バッテリーの実駆動時間は許容範囲
通常の利用において、バッテリー駆動時間は最大15時間。これは公式サイトに掲載している情報で、次のようなテスト環境で行われています。
- ブラウザで複数タブを開いて、8つの Web サイトにアクセスするテスト
- Word、PowerPoint、Excel、OneNote、Outlook を使用したテスト
- アプリがアイドル状態での一定時間のデバイス使用
- 画面の明るさを 150 nit に設定
- 自動明るさ調整を無効
- その他すべての設定は既定値にしする
テスト内容を見たところで、あまりピンと来ないのが正直なところ。テスト中にはスタンバイの状態も含まれるため、連続動作させる場合はその半分くらいの時間になります。ただ画面の明るさや利用するアプリなどでも変わるため、一概に7時間は使えるなど断言できません。
それでも複数アプリを立ち上げながら重い処理を続けても、5時間以上はバッテリー駆動してくれました。CPUに負担の掛からない軽作業であれば、8時間くらいいけます。(1日外出先で作業するなら、充電器があると安心)
どうしてもコンセントのない環境で長時間利用するのであれば、ノートパソコンを充電できる高出力のモバイルバッテリーを使うのも1つの方法です。
荷物は重くなりますが、このバッテリーは 65W 出力が可能で、パソコンを使いながらでもバッテリー残量がグングン増えていきます。
僕が使っているのは CIO の 20,000mAh のモバイルバッテリーです。ポート数は3つあり、うち2つが USB-C 端子。大容量のモバイルバッテリーでも高速に充電できるのがポイント。複数台同時に充電しても 65W のパワーは維持。最大 95W 出力の強力なバッテリーです!先ほどの 65W のアダプターがあれば、バッテリー自体も高速で充電可能です。
【追記】2024年5月現在、小型になり50g以上軽くなった新型モデルが登場!ただし合計出力は67.5Wと、複数台同時接続時のパワーは弱くなっています。
オンライン会議・オンライン授業の利用も問題なし
カメラの仕様は 720p のハイビジョン。インカメラの性能は、一般的なノートパソコンと同じ。Zoom や Microsoft Teams など、オンライン通話を利用するには必要十分な画質です。
画質をこれ以上綺麗にしても、利用するアプリ側で画質が圧縮されるため、720p あれば表情も鮮明に伝わる最大の画質だと思って大丈夫です。
マイクはカメラ横に配置。使用上の問題はありませんが、ちょっとだけ音がこもる印象。音質がどうしても気になるようであれば、マイク付きイヤホンを使えば解決します。
有線接続でもマイクが使えます。
Office 2021 ライセンスが付属
Surface Laptop Go 3 は、最初から Office Home and Business 2021 のライセンスが付属。Microsoft 365 を契約は不要です。ただし Office なしのパソコンは選べません。
Word、Excel、PowerPint、Outlook が利用可能。通常版の Office ライセンスと異なり、1台のパソコンでしか使えない制約があります。またライセンスキーが記載されたカードは付属しません。Microsoft アカウントを使ったオンライン認証で、利用できるようになります。
僕は Excel がないと仕事にならないため、Office は必須。永続版のライセンス料金 を考えると、Surface シリーズはかなりコスパの良いパソコンだと評価できます。
メモリ8GB、16GB
ストレージ128GB (プラチナ限定)、256GB
Surface Laptop Go 3 のベンチマークをチェック
Intel の CPU としては第8世代以来の大きなアップデート。Pコア、Eコア構成になり、性能がアップしながらも省エネで駆動する CPU へ進化しました。
CINEBENCH R23
CPU のベンチマークを測定。Surface Laptop Go 3 の性能というよりも、第12世代 Core i5 の性能を数値的に表したものです。なおベンチマークスコアは、測定のたびにズレが生じます。常にこの値になるわけではないので、他のサイトの測定値と変わる点はご了承ください。
同じ CPU を搭載した Surface Laptop 5 の数値と比較してみます。
機種 | Surface Laptop Go 3 | Surface Laptop 5 |
---|---|---|
CPU | Core i5-1235U | |
マルチコア | 5,943 pts | 6,726 pts |
シングルコア | 1,550 pts | 1,563 pts |
同じ CPU のはずなのに、マルチスコアの数値が違う?!これは性能が違うということか?シングルスコアの差は誤差レベルなので問題なし。
どうも電力制限が掛かってるようで、ベンチマーク中は CPU 使用率が 100% に張り付かない様子。特に電力を消費するPコア(上の4つ)の動作を制限しているため、スコアが下がったと思われます。
これを見て、Surface Laptop Go 3 のほうが性能が低いと判断するのは時期尚早です。ベンチマークは、連続して重い負荷を掛けた結果を数値化したもの。一時的に重い処理をする場合は、きちんとPコアが 100% の性能を発揮して処理してくれます。
つまり、同じ CPU なので Surface Laptop 5 と出来ることは一緒。ベンチマークの数値は、あくまでも参考レベル。
ちなみに、この新しい CPU のおかげで、バッテリー駆動時間は前モデルから 1.5 時間長くなりました
Surface Laptop Go 3 のメリット・デメリット
実際に使ってみた感想、他のユーザーからの口コミ、そして約6年間 Surface シリーズを使っている個人としての経験も踏まえ、Surface Laptop Go 3 の良いところ、微妙なところをまとめておきます。
Surface Laptop Go 3 のメリット
- サイズが小さくて携帯性抜群
- CPU性能が高く何でもできる
- 画面は小さいのに作業領域が広い
- 画面タッチ操作できる
- メモリ16GB搭載で実働の長いパソコンになる
小型のノートパソコンなのに、出来ることが多い端末。それが Surface Laptop Go 3 です。
スペック上だと前モデルと大きな進化がないように見られますが、CPU 性能の向上と 16GB メモリが選択可能になった影響は大きく、純粋に「良いノートパソコン」と評価できる機種にアップデートされました。
Surface Laptop Go 3 のデメリット
- USB ポートが少ない
- 顔認証がない
- Office を使わなければ割高感がある
足りないポートはハブで拡張すれば解決する話。生体認証は代わりに指紋認証が使えるので良し。Office を絶対に使わないなら、他のメーカーの機種を選べば OK。
目的があって Surface 端末を選ぶユーザーであれば、デメリットに感じるようなことは無いと思います。
メモリ8GB、16GB
ストレージ128GB (プラチナ限定)、256GB
Surface Laptop Go 3 おすすめ構成
選べる構成は3種類。ただし値段だけ見て選ぶのは失敗するので、ここから先の内容をよく読んでください。
CPU | ストレージ | メモリ | 価格 |
---|---|---|---|
Core i5-1235U | 128GB | 8GB | 119,680円 |
256GB | 142,780円 | ||
16GB | 173,580円 |
ストレージは128GBと256GBどっち?
この2択で迷うなら、256GB を選んでください。パソコンはスマホと違って、いろいろなところで容量を使います。Windows のアップデート、アプリのインストール、作成したファイルなど。
128GB を選ぶ人は、自分の使い方だと少ない容量で足りるとわかっている中級者、もしくはほとんどパソコンを使わない初心者が選ぶ容量です。これからパソコンであれこれ作業する予定がある人は、256GB を選んでください。ストレージ容量は後から追加できません。少なくて後悔することはあっても、多くて後悔することはありませんので。
長年に渡ってパソコンを使うなら、空き容量はたくさんあったほうが安心です。
迷わず 256GB を選ぼう!
メモリは8GBと16GBどっち?
実用性としては、メモリ 8GB でも十分使えるレベルです。学生が大学の授業で使う場合や、ビジネスで利用する場合など、多くの用途では 8GB で大丈夫です。しかし動画編集や複雑な画像編集といった、Adobe 系の重いアプリを使う場合は要注意。
このように Lightroom や Premiere Pro だけでも大量にメモリを消費します。
もちろんメモリ 8GB のパソコンでも、アプリは利用できます。(Adobe の推奨スペックはメモリ 16GB 以上)
せっかくの CPU 性能を活かすなら、この場合は 16GB を選びたいところ。8GB モデルと比べると価格が3万円もアップするので高く感じますが、感覚的には 8GB モデルが安すぎるといったほうが正しい気がします。
そしてパソコン上で利用するアプリは、アップデートにより年々メモリ使用量が大きくなっています。このパソコンを買って長く利用するつもりでいるなら、16GB を選んだほうが安心して使えます。
手軽に使うPCなら 8GB、長く使うなら 16GB。
メモリ8GB、16GB
ストレージ128GB (プラチナ限定)、256GB
Surface Laptop Go 3 と Surface Laptop 5 はどっちがおすすめ?
基本的な処理性能はどちらも同じ。しかし Surface Laptop 5 でしか選択できない構成もあります。Surface Laptop Go 3 で選べる構成では足りない場合に、Surface Laptop 5 を選ぶのが正しい選択方法です。
機能を比較してみましょう。
Surface Laptop Go 3 | Surface Laptop 5 | |
---|---|---|
CPU | Core i5 のみ | Core i5 / Core i7 |
メモリ | 最大16GB | 最大32GB |
容量 | 最大256GB | 最大1TB |
画面 | 12.4インチ | 13.5 or 15インチ |
USB-C | USB-C 3.2 | Thunderbolt 4 |
USB-A | USB-A 3.1 | |
3.5mm端子 | あり | |
タッチ操作 | できる | |
ペン入力 | できない | できる |
指紋認証 | あり | なし |
顔認証 | なし | あり |
キーボード バックライト | なし | あり |
下記のいずれかに該当するなら、Surface Laptop 5 を検討してください。
- ストレージ容量を 512GB 以上にしたい
- CPU 性能を上位の Core i7 にしたい
- 画面の大きいパソコンが欲しい
- ペン入力できるパソコンが欲しい
以上、メモリ16GBで使い道が広がった最強の小型ラップトップ Surface Laptop Go 3 のレビューでした!