マネーフォワードクラウド確定申告の便利な機能!これで個人事業主の会計管理も楽で便利になる
個人事業主として開業をして6年。
2023年を迎えて、6度目の確定申告を終えました。僕の事業において、管理している基本的な会計帳簿は次の6種類です。
- 現金出納帳
- 売掛帳
- 買掛帳
- 固定資産台帳
- 総勘定元帳
- 仕訳帳
これらの帳簿を管理するために、Excel のような表計算ソフトで済ませることも可能ですが、入出金の整合性をきちんと管理するのが非常に大変です。ある程度 Excel を使いこなせても、精度の高いツールを作るのは相当時間が掛かります。
そこで僕自身は、開業当初から クラウド会計ソフト を使って帳簿付けを行ってきました。個人事業主における会計ソフトの必要性については、次の記事でも詳しく触れているので、参考にしてください。
事業主として働く以上、業務の一環として会計管理は必要です。これから何年も付き合っていくものなので、会計ソフトを選びは慎重に行わなくてはいけません。上記の記事でも触れていますが、僕は試用期間を活用してクラウド会計ソフトを利用し、最終的に自分のやり方に合ったマネーフォワードクラウド確定申告の有料会員になりました。
そして今回は、僕がマネーフォワードクラウド確定申告を6年間使ってきて、実際によく使っている便利な機能や、仕訳入力の手間を楽にするためのノウハウを紹介していきます。ぜひクラウド会計ソフト選びの参考にしていただければと思います。
よく使うマネーフォワードクラウドの便利機能
口座連携による入出金データ自動連携
各金融機関にてネットバンキング登録して、マネーフォワードと連携するだけで、入出金の情報を自動取得できる機能です。事業に関わる口座を全て登録しておけば、口座残高の動きを確実に把握できます。
入出金の処理が行われると、このように未仕訳のデータとして画面上に表示されます。ここでは、取引された全ての明細が連携されるため、入出金処理の取りこぼしがありません。
この未仕訳と記載された部分をクリックすれば、仕訳入力画面に遷移します。あとはクリックするだけで、簡単に仕訳データが登録されます。
勘定科目の候補が、予め提案されるのも便利な機能です。
事前選択された勘定科目は、必ずしも正しいわけではありません。売掛金として処理しなくてはいけない明細に、売上高が選択されるようなケースもあります。
しかしこの間違いも、学習により正しい選択値が初期設定されるようになります。
この自動連携されたデータに対してパターンが決まってる仕訳は、自動仕訳ルールとして選択される勘定科目を予め指定することができます。このように明細の文言に応じて、勘定科目を指定する仕組みです。
取引先の入金元や、出金における情報が大きく変わることは滅多にありません。
自動で提案された勘定科目に不備のある仕訳は、自動仕訳ルールを一度作成してしまえば、次回からは入力が簡単になります。僕の場合、もうほとんどの取引で勘定科目を変えることなく、自動仕訳ルールに従って1クリックだけで登録できるようになりました。
予め金融機関でネットバンキングの登録が必要。マネーフォワードクラウド上でデータを取得すれば、自動で明細が連携される。仕訳の入力は、自動仕訳で簡単に登録できる!
勘定科目の補助科目登録
勘定科目という大分類でまとめるだけでは、会計データの分析が難しくなります。例えば売掛金や売上高も、業務別に集計するには勘定科目の細分化が必要です。
そこで勘定科目を分類分けするために、補助科目の利用が役に立ちます。
とりわけ事業主貸や消耗品費など、扱われる幅が広い勘定科目は、細分化することで管理しやすくなります。
勘定科目の種類は自由に増やすことができるものの、一般的な会計処理で用いられる用語から逸脱すると、誰も理解できない帳簿になってしまいます。そこで通常は、勘定科目は会計ソフトで用意された初期設定値を利用し、そこから分類分けするために補助科目を用いるのが一般的です。
こちらは僕の環境で利用している補助科目の一例です。
消耗品費に「事業利用30%」のような補助科目を用意していますが、これは事業とプライベートの両方で使う場合に用いています。いわゆる家事按分に対応させるための補助科目です。
家事按分の仕訳は、明細単位で処理する必要はありません。年末に決算整理として、合算値でまとめたものを記述できます。マネーフォワードクラウド確定申告では、家事按分の割合を登録しておくことで、決算整理の処理を一括で登録できます。
家賃や電気代の按分、通信費や車両費の按分など、個人利用分と事業利用分が混在する支払においては、この家事按分一括処理を利用するのが非常に便利です。この事業での利用割合を登録する上で、補助科目の存在が大いに役立ってくれます。
例えば先ほどの「事業利用30%」の補助科目の場合、事業利用割合は 30% になります。全ての消耗品ではなく、一部の消耗品に按分が必要なケースにおいて、補助科目があることで細かい家事按分の指定をすることができるのです。
上記の例はサンプルですが、水道光熱費であれば補助科目に登録した「電気代(自宅兼用)」だけを按分の対象にするといったイメージです。
家事按分の詳しい内容は、マネーフォワードクラウドの公式サポートページの内容を確認してください。
なお青色申告決算書は、勘定科目ごとに合計値が記されるので、補助科目は一覧に出てきません。補助科目単位でのサマリーが必要であれば、会計帳簿の 残高試算表 を利用すれば確認できます。
勘定科目を細かくグループ分けすることで、会計の分析がやりやすくなる。補助科目を用いれば、家事按分のルール制定を細かく指定することが可能になる。
仕訳辞書の登録
【便利機能1】の口座連携は、各金融機関において残高の動きがあると明細が自動連携される機能です。
一方で売掛金のように、売上が確定しても未入金の状態においては、予め仕訳データを作成しなくてはいけません。また現金で会計処理した場合も、仕訳の手入力が必要になります。
その時に使える便利機能が、仕訳辞書の登録です。
簡単に説明すると、仕訳作成の半自動化です。仕訳データ作成おいて、借方・貸方の勘定科目や補助科目を都度選択するのは面倒です。この仕訳辞書を使えば、パターン化された仕訳を使ってデータ登録できるようになります。
最初に辞書登録するために、手動で仕訳データを入力するだけ。あとは仕訳の登録時に、その仕訳の明細を丸ごとを辞書登録できるのです。(名前を任意につけられます)
一度登録すると、仕訳辞書のプルダウンに表示されます。あとはそこから選択するだけ。登録時の情報がそのまま表示されます。金額も登録したままのデータが呼び出されるので、必要に応じて入力値を変更するだけでおしまいです。
頻繁に発生する仕訳はもちろん、個人事業税の支払いなど、入力頻度の少ない仕訳も登録しておくと便利です。(わざわざ前年度の仕訳を見返す手間がなくなります!)
またこの仕訳辞書のプルダウン値は、並び順を自由に決められます。頻繁に使うものを先に表示されるようにして、年1回しか使わないものを最後の方に表示されるように並び替えることで、一気に使い勝手が良くなります。
[各種設定] → [仕訳辞書] から並び替え、および仕訳内容の編集が行なえます。
僕の場合 [接待交際費] や [交通費 (電車・バス・タクシー代)] は、入力する頻度の高い仕訳として辞書登録しています。それぞれ現金払いや事業主借の処理に対応できるよう、同じ種類の仕訳でも辞書を複数件登録しておくと便利です。
スマホ経由で e-Tax が簡単に送信できる
時は2022年3月14日、確定申告の期限1日前。e-Tax のアクセス過多で発生した障害により、e-Tax がエラーで使えなくなってしまう状況に陥りました。65万円の青色申告特別控除で申請したい個人事業主にとっては、絶対に書面ではなくオンラインで申請しなくてはいけないのに、それができない事件。
ネット上では大騒ぎ。でも騒いだところで状況は改善せず。期限の3月15日になっても障害は解消しません。
しかしマネーフォワードクラウド確定申告のアプリを使えば、この障害の中でもスマホで電子申請できたのです。データ入力はパソコンで終えて、スマホアプリから電子申請するだけ。e-Tax の障害に影響されることなく、確定申告を終えられました。
一時はどうなるか不安でしたが、このときばかりはマネーフォワードクラウドを使ってよかったと思いました。
この件については、申告書へ「「e-Tax の障害による申告・納付期限の延長申請」と記載した上で、後日 e-Tax を送付すれば問題なしと、国税庁から通知がありました。
この時は解決策が見つかったことが嬉しくて、思わずこんなツイートもしていました。
【朗報】確定申告終了!!!
e-Tax 障害を乗り切る方法を見つける。
マネーフォワード確定申告使ってれば、e-Tax 使わなくてもスマホで電子申請できるのか!ちゃんと青色申告の65万円控除使えるし、もうこれでビールが飲める。嬉しくて🍺
詳しい手順はここ
↓https://t.co/6CBwwpoH3s pic.twitter.com/RVmytv55vA— NJ えぬじぇい (@_NJ69_) March 14, 2022
使い続けるほど便利になるマネーフォワードクラウド
自分に合ったソフトに進化していく
上記で紹介した便利機能は、使い続ければ使い続けるほど、どんどん洗練されて使いやすくなっていきます。自動仕訳や仕訳辞書を上手に使いこなすことで、勘定科目の選択ミスも無くなり、確定申告前の最終チェックで手戻りが発生することもほとんどありません。
経費等の入力を一気に済ませたい場合にも、仕訳辞書があれば、金額を変更するだけで一気に登録することだって出来ます。
僕自身は取引先の関係で複数口座を使っていますが、自動連携のお蔭で口座残高の状況もマネーフォワードクラウドにログインするだけで確認できる上、わざわざ通帳の内容を確認する機会も無くなり、余計な作業が無くなった印象を持っています。
仕訳入力に時間を掛けない!
仕訳の入力はどんなに時間を掛けても、1円の利益も生まれません。帳簿は日常的に記載しなくてはいけないものであるがゆえ、そこに掛ける時間や手間を最小限にするのは事業主にとって必要不可欠です。
クラウド会計ソフトを使う最大のメリットは、仕訳入力が簡単になる点、そして金額のズレの無い確実な帳簿付けを行える点にあります。
最近はもう仕訳辞書の新しいパターンを登録する機会も無くなり、仕訳辞書選択 → 金額入力 だけで仕訳明細処理を終わらせるのがほとんどです。最初は会計の仕組みに慣れるまで戸惑うこともありましたが、経験が物をいうと言えば良いのか、当時と比べると帳簿付けの時間は半分ほどになりました。
金額相応の価値は十分にある
マネーフォワードクラウド確定申告は、年契約で12,936円(税込)です。年間を通して、帳簿付けのストレスを限りなくゼロに近付ける便利機能がたくさんあるので、投資額としては決して高い買物ではありません。
3年近くマネーフォワードクラウド確定申告を使って来て、今のところ満足度は高いです。それは他の会計ソフトと使い比べて、自分に合うと感じたソフトを最初に選んだのが大きいと思っています。
冒頭で説明した通り、ソフトウェアの使い勝手は人それぞれ抱く印象が異なるので、一概にマネーフォワードクラウドがおすすめだとは言い切れません。それでも実際に使い込んできた経験から、個人的にはマネーフォワードクラウド確定申告が、最も使いやすかったソフトだと言い切れます。
ソフト利用におけるノウハウは、ネット上に多くの情報があります。使い方で迷うのは、慣れていない最初だけです。僕自身は、非常によく出来たソフトウェアだと思っています。ぜひ、会計ソフト選びで迷っている方は、一度マネーフォワードクラウド確定申告を使ってみてはいかがでしょうか。
以上、会計管理が楽になる、マネーフォワードクラウド確定申告でよく使う便利機能のご紹介でした。