Android用おすすめマイクロSDカード!初心者にもわかる選び方を解説。ポイントは容量と転送速度

Android スマホやタブレットの容量を簡単に拡張できる、マイクロSDカード。購入時に気をつけてるポイントは次の通り。
- 適切な容量を買う。
- 適切な速度を選ぶ。
- 無名ブランドを買わない(すぐ壊れる)
と言われても、自分にとって何が最適か判断するのは難しいです。ただ昨今は、容量が大きくて転送速度が速い製品の価格が安くなり 手軽に入手できるようになりました。
- 容量が大きい → 不足するまで買い替えが不要
- 転送速度が速い → 機種変更しても性能不足になりにくい
マイクロSDカードを紹介するサイトにはランキング形式のものが増えていますが、家電量販店でも売られていないような品質の怪しい無名ブランドも紛れています。10選や20選といった、そんな大量の中から選ぶ必要はありません。Nitendo Switch にも推奨され、Galaxy も作っている Samsung の EVO シリーズかそれ以外か。この判断で十分です。
ではどの microSD カードが良いのか、具体的に説明していきましょう。
Android用マイクロSDカードのおすすめ
スマホやタブレット用の SD カード、結局どれを買ったら良いのか?技術的な話はこのあと説明するので、手っ取り早く「これを買えば間違いない」おすすめの SD カードを最初に載せておきます。
マイクロ SD カード おすすめの容量は?!
用途別におすすめの容量を載せておきます。参考まで。多くの場合、128GB もしくは 256GB あれば十分な容量です。(あとは予算次第)
用途 | おすすめの容量 |
---|---|
動画・写真撮影の機会が多い | 256GB 以上 |
動画は撮らないが写真はよく撮る | 128GB 以上 |
たまに写真を撮る | 128GB で十分 |
写真も動画も撮らない | SDカード不要 |
Samsung EVO Plus
NANDメモリー世界シェア1位のSamsung製です。Galaxy のスマホを作っているメーカーでもあるので、小型のマイクロSDカードにも力を入れています。Androidとの組み合わせで使うなら間違いないのが、この EVO シリーズです。
とにかく万能の microSD カード。僕はスマホ用、デジカメ用、タブレットに Nintendo Switch と、あらゆる機器に利用している SD カードです。速度も速く、長年このシリーズを使っている経験から信頼度も高いです。
EVO Plus の最新モデルは、データ転送速度が速くて圧倒的におすすめできる製品です。この EVO シリーズは 512GB の大容量タイプもラインナップされています。
Transcend 128GB TS128GUSD300S-AE
Transcend は評価的に Samsung の次点。総合的に EVO シリーズより劣るものの、価格も少し安く設定されている。古くからSDカードを製造している台湾のメーカー。日本での販売歴も長く、安心して使えます。
SanDisk Ultra 128GB 【※並行輸入品】
128GB なら Samsung のほうが高性能。ブランドとして根強い人気があるものの、安く買うなら並行輸入品で価格帯は Samsung と同じ。そして並行輸入品はサポートが貧弱で保証期間がないに等しいから、僕は絶対に買いません。
ちなみに保証がしっかりした国内正規品は、あり得ないくらい高額なので論外です。参考として、安い家電量販店のネットショップで有名なヨドバシのリンクを載せておきます。保証がなくても構わないなら、並行輸入品を選べば良いと思います。
ではここから、踏み込んだ話をしていきます。
SD カードの性能を知る方法
SD カードの性能は、容量と速度が重要だと冒頭で説明しました。
そして速度に関しては、SD カードの表面に印刷された情報から、どのくらいの性能を持っているのか判断できようになっています。覚える必要はありませんが、どのような情報があるのか知っておくと良いです。
SD カードを見ると性能がわかる
ロゴ | 規格 | 規格内容 |
---|---|---|
![]() | UHSスピードクラス | データ転送速度の性能 |
![]() | バスインターフェース | データ書き込みの最高速度 |
![]() | ビデオスピードレート | 動画撮影時の性能 |
![]() | アプリケーションパフォーマンスクラス | アプリを動かすための性能 |
規格が多すぎて、どれで判断すれば良いのか分からない。そんな感想を持ってしまうくらい、情報が混雑しています。ざっくり、同じ規格なら数値が大きい方が性能が高い。と覚えておけば OK です。
まずはそれぞれがどのような規格なのか、詳しく解説していきます。それを踏まえた上で、どのような製品を選んだら良いのか紹介していきます。
UHS スピードクラス
このクラスは、データ転送速度の最低保障を定義します。
クラス | ロゴ | 最低保証レート |
---|---|---|
クラス 1 | ![]() | 10 MB/秒 |
クラス 3 | ![]() | 30 MB/秒 |
規格としては古いものなので、あとで紹介するビデオスピードクラスのほうが分かりやすいです。
バスインターフェース
UHS スピードクラスは最低速度を定義したものでしたが、バスインターフェースは最高速度を定義したものになります。
バスインターフェース | ロゴ | 最大転送速度 |
---|---|---|
定義なし | – | 25 MB/秒 |
UHS-Ⅰ | ![]() | 104 MB/秒 |
UHS-Ⅱ | ![]() | 312 MB/秒 |
UHS-Ⅲ | ![]() | 624 MB/秒 |
UHS-Ⅲ の 624 MB/秒は、一般用途においては余剰すぎる性能です。ではなぜ、こここまで高速にデータ処理する必要があるのか?
その理由の1つが、圧倒的なデータ量を要する VR の登場です。そして動画撮影においても、最上位機種においては 8K 撮影に耐えうる性能が求められているので、どこまで高速に処理できるのかを明示するために、バスインターフェースが定義されています。
UHS-II や UHS-III の SD カードは、ハイエンドのミラーレス一眼や高画質 4K ビデオ撮影に特化した用途で使われています。
ビデオスピードクラス
UHS スピードクラスを細分化して、よりわかりやすく転送速度の動作保証を定義したのがビデオスピードクラスです。数値がそのまま転送速度を表しているため、とても分かりやすいのが特徴です。
クラス | 最低保証レート |
---|---|
![]() | 6 MB/秒 |
![]() | 10 MB/秒 |
![]() | 30 MB/秒 |
![]() | 60 MB/秒 |
![]() | 90 MB/秒 |
昨今は動画撮影するユーザーが増えているため、このビデオスピードクラスに応じて、どのようなフォーマットで撮影ができるのかきちんと示されています。
現在の主流は 4K 動画が撮影できる V30 です。30 MB/秒あれば、撮影中に処理しきれずエラーで停止するような心配もありません。
アプリケーションパフォーマンスクラス
スマホやタブレットで SD カードにアプリデータを入れても、快適に利用できるように定義されたクラスです。次の数値を見てもよくわからないと思いますが、Android 用で使うなら このクラスが定義してあれば、安心して利用できます。
クラス | ランダムリード 最低処理速度 | ランダムライト 最低処理速度 | シーケンシャル 最低処理速度 |
---|---|---|---|
![]() | 1500 IOPS | 500 IOPS | 10 MB/秒 |
![]() | 4000 IOPS | 2000 IOPS | 10 MB/秒 |
比較的新しい規格なので、まだこれらのロゴがない製品も存在します
結局どれを選んだら良いのか?
規格や仕様について理解したけど、どれが良いの?って話になると、理論上の数値よりも具体的に明記された仕様から判断するのが望ましいと思います。
いちいち規格の数値なんて覚えてられないので、どれくらいのスピードがあると良いのか、それだけ覚えてください。僕がおすすめする microSD カードの仕様がこちらです。
- データ転送速度 …… 90MB/秒 以上
- データ容量 …… 128MB 以上
- クラス …… A1 が定義してあれば OK
このあと紹介する製品は、基本的にこの性能を満たしています。長年に渡って使えるのは間違いないので、ぜひ参考にしてください。
スマホ・タブレットにおすすめの microSD カード
マイクロ SD カードの価格の目安
数年前と比べると、性能は大きく向上しつつも、価格はかなり下がってきています。これも大容量化時代の象徴の1つと言えるのかもしれません。
- 128GB ……… 1,800円前後
- 256GB ……… 3,000円前後
- 512GB ……… 6,000円前後
容量はどれくらい必要?
SNS の普及で、写真や動画を撮影するのは当たり前になっています。
日常を動画で撮影するのは若者世代に限らず、お年寄りも動画を撮る機会が増えています。動画はとても容量が大きいので、あっという間に容量がパンパンに。
スマホの使い方によって必要な容量が変わるため、用途に合わせて容量を選ぶのが重要です。
用途 | おすすめの容量 |
---|---|
動画・写真撮影の機会が多い | 256GB 以上 |
動画は撮らないが写真はよく撮る | 128GB 以上 |
たまに写真を撮る | 128GB で十分 |
写真も動画も撮らない | SDカード不要 |
ここでは音楽データの容量は意識していません。昨今はサブスクリプション(月額制)による聴き放題プランが主流になっているので、音楽データを持ち歩く機会がほとんど無くなってしまいました。必要あれば、その分の容量を上乗せして考えてください。
以下紹介するものは、全て UTF-I 以上の性能を持つコスパの高い製品ばかりです。格安の SIM フリーの機種から、XPERIA や Galaxy のような高性能な機種に至るまで幅広く使えるので、ぜひ参考にしてください。
万人におすすめできるマイクロ SD カードその1
楽天で購入する場合は、メーカー保証がきちんと受けられる国内正規品であることを確認してください。海外リテール品は保証対象外です。
- ビデオスピードクラス V30
- バスインターフェース UHS-I
- UHS スピードクラス 3
- アプリケーションパフォーマンスクラス A2
- 最大転送速度 ……… 130 MB/秒
- 保証期間10年
最もコストパフォーマンスが高い microSD カードがこちら。ここ数年、不動の人気を誇る EVO シリーズ最新の製品です。2020年モデルよりもデータ転送性能が 30% も向上しました。
今の時代 microSD カードを購入するなら、128GB が主流です。その一番の理由は、値段が下がって買いやすくなったこと。そして 64GB モデルより、基本性能が高いのが特徴です。
僕は動画を撮影する機会は少なく、日々写真を撮影する機会が多いので、128GB モデルをメインに使っています。コストパフォーマンスは、群を抜いて良いです!(最新モデルも購入済みです)
もし動画をたくさん撮るのであれば、次に紹介する 256GB モデルも視野に入れたいところです。
高性能なら EVO Plus 256GB 以上を選択
Samsung の EVO Plus は、128GB 以上のモデルになると性能差は横並びです。(64GB モデルだけ UHS クラスが 1 と低い)
- ビデオスピードクラス V30
- バスインターフェース UHS-I
- UHS スピードクラス 3
- アプリケーションパフォーマンスクラス A2
- 最大転送速度 ……… 130 MB/秒
- 保証期間10年
ここまで処理速度の性能が良い SD カードはなかなかないので、この価格は本当に破格です。
海外メーカーでも安心してください
家電であれば日本のメーカーを選ぶ安心感は確かにあります。でも SD カードに限っては、世界規模で見ても日本メーカーの存在感は薄いです。キオクシア(旧:東芝メモリ)といった選択肢はあるものの、マイクロSDカード市場は Samsung や SanDisk が中心で回っているのが現状です。
大容量かつコストパフォーマンス重視なら、確実に Samsung や Transcend 製の SD カードが抜群です。僕自身、ここ10年くらいは Samsung と Transcend ばかり使っています。
ここでは実際に使い続けて安心できるもの、そして高い評価がきちんと得られている製品を選出しているので安心してください。
万人におすすめできるマイクロ SD カードその2
- ビデオスピードクラス V30
- バスインターフェース UHS-I
- UHS スピードクラス 3
- アプリケーションパフォーマンスクラス A2
- 最大転送速度 ……… 100 MB/秒
- 保証期間5年
SAMSUNG EVO Plus と同様にコストフォーマンスが高い microSD カードです。書込み速度は正式に明記されていませんが、サムスンよりは少し劣ります。それでも十分速いと言えるレベル。
SD カードの価格は変動しやすいため、Samsung と Transcend のどちらが安く買えるかタイミングによって異なります。どちらか迷うなら、僕は安く購入できるほうを選びます。(性能はほぼ同じなので)
なお 256GB モデルでも、稀に安く購入できるタイミングがあります。大容量のほうが安心という方は、こちらも選択肢として検討してみてください。
楽天や Yahoo では SD カード変換アダプターなしのモデルがあります。Android で利用するには不要ですが、パソコンに取り込む際に必要になることがあります。
キオクシア(旧:東芝メモリ)の製品を購入するなら要注意
- ビデオスピードクラス V30
- バスインターフェース UHS-I
- UHS スピードクラス 3
- 最大読込速度 ……… 100 MB/秒
- 最大書込速度 ……… 85 MB/秒
- 保証期間5年(国内正規品のみ)
日本のメーカーの製品を使いたいと、キオクシア(東芝)の micro SD カードを候補に挙げている方に注意です。また SanDisk の製品の場合も同様です。
これらメーカーの製品は「国内正規品」と「並行輸入品」が入り混じっていることが多いです。並行輸入品は日本に向けた商品ではないため、低価格で販売されている反面、国内サポートが受けらないと言った条件が加わります。
東芝(キオクシア)だから安心と思って買ってしまい、きちんとサポートが受けられないと後から困ることがあります。必ず国内正規品か海外向け製品なのかを確認して、購入するようにしましょう。
ただキオクシアの国内正規品は、Samsung や Transcend と性能が変わらないにも関わらず、圧倒的に高額で販売されています。高すぎと思うか、国内メーカーの価値を評価するのか、ここは個人の想いで評価が割れます。僕は Samsung で十分だと思っています。
シェア率重視で SanDisk
- ビデオスピードクラス V30
- バスインターフェース UHS-I
- UHS スピードクラス 1
- アプリケーションパフォーマンスクラス A1
- 最大転送速度 ………… 100 MB/秒
- 保証期間10年(国内正規品のみ)
SD カード市場では利用者の多い SanDisk ですが、ネットショップだとどれが国内正規品なのか、素人でなくても見分けがつきにくいのがデメリットです。保証を考えると国内正規品であることは必須であるため、それをきちんと判断できる場合に限り購入をおすすめします。
並行輸入品は保証だけでなく、国内サポートがありません。
値段から選ぶのは止めたほうが良い
以前は他にも台湾メーカーの格安な microSD カードも紹介していたのですが、実際に使ってみて初期不良率が高かったので掲載を止めました。安すぎる製品は、品質も相応です。値段だけで判断せず、Amazon のレビューなども参考にすると良いです。
レビューは内容だけでなく、投稿件数の多い人気の製品から選ぶのもポイントの1つ。
安くても品質が高ければ、それ相応の人気があります。現に Samsung の EVO シリーズは、圧倒的なレビュー件数で安定の ★4.5 を維持しているので、万人がおすすめできる No.1 の製品だと言っても過言ではないと思います。
参考として Amazon と楽天の売れ筋ランキングも掲載しておきます。国内サポートの無い、並行輸入品がランクインしている点は気をつけてください。ちなみに SanDisk は Amazon では人気が高いですが、僕は EVO シリーズのほうが好きです。
microSD カード製品比較用リスト
では最後に、今回紹介した microSD カードの一覧を掲載しておきます。それぞれ比較した上で、自分に適した SD カードをぜひお選びください。
製品名 | リンク | UHS | UHS Class | 最大読込 | 最大書込 |
---|---|---|---|---|---|
★迷ったらこれ①★ Samsung EVO Plus 128GB | UHS-I | 3 | 130 MB/S (書込は上記以下) | ||
★大容量で速い★ Samsung EVO Plus 256GB | |||||
★大容量でコスパは次点★ Transcend 128GB | UHS-I | 3 | 100MB/S (書込は上記以下) | ||
※並行輸入品に注意※ KIOXIA EXCERIA PLUS 128GB | UHS-I | 1 | 100 MB/S | 85 MB/S | |
※並行輸入品に注意※ SanDisk Ultra 128GB | UHS-I | 1 | 100 MB/S (書込は上記以下) |
以上、Android 用おすすめの SD カードの紹介でした。